先日、娘からスマホを取り上げたと言う事を書きました。その後、スマホを娘に返してあげました。返却に至ったのはいろいろ理由があります。もはや学校とスマホがくっついているところもあったり、娘の欲しいもの、着たい服、食べたいもの、そういった物がすべてスマホ起因であったり、などなど。

返却した時は契約書を結びました。パパと娘の、簡単だけど重要な契約です。それは夜早く寝ること。朝、早く起きること。それだけでした。今まで何度も何度もルールを作っては破られ、作っては破られ。だから今回は最低限守れる簡単なものにしました。この約束は、目にクマを作って学校にいく事だけは死守したいと思ったからです。多くを学び、友達と遊び、社会性を身につけるのに最低限必要なのは充分な睡眠であり、だからこの約束を守ってくれさえすればそれでいい。そう思ったからです。

しかし間も無くして、娘に覇気がない事に気づきました。久しぶりに天気が良いのに下ばかり見ています。プリウスの後部座席に座る娘から急に返事がなくなりました。振り返ると口を大きく開け、深いイビキをかいている娘がいました。その姿は生ける屍のように見えました。ママに娘のスマホ利用データをチェックさせます。結果、スマホを返却したその日から深夜0時から朝5時まで動画を見ている事が分かりました。ママのスマホで娘のスマホの利用可能時間を制限しているのに、娘は夜更かしするためにその設定さえ書き換えていたのです。

スマホを返却するまでに、色々な人と議論をしました。ネットで情報収集もしました。「スマホに没頭するのはそれ以外の楽しみがないら」、「家族に問題があるんではないか」、「取り上げる事は逆効果になる」。いろいろな事が書かれていました。同じような指摘も受けました。私はいつしか、自分の判断に自信が持てなくなり、娘にスマホを返してしまいました。結果、娘はゾンビになってしまいました。

私は娘に契約を破った事を確認し、目の前で娘のスマホを地面に叩きつけました。最新型iphone13proは粉々になりました。

最後まで正しかったのはママの直感でした。ママは一貫して娘にスマホを与えるのは反対だったのです。スマホは娘をダメにする。当初からママは娘の特性を見抜いていたんです。私は「時代だから」、「スマホを使いこなす事も大事」そう思って娘にスマホを与えました。でもそれは単なる私の理想であって、娘のためではなかったと知りました。パパの権限を間違った方向に使ってしまいました。そして母は偉大でした。海の底で物言わぬ貝になりたい気分です。

しかしスマホそのものが悪だとは思っていません。自制心が育っていない子にとってのスマホが悪なのです。私はそれを見誤ってしまった。娘はまだまだ幼かった。本当にスマホの力、恐ろしいです。私たちが子供の頃のゲーム依存とは比べ物にならないくらい依存性が強いです。無限の快楽は容易に子供から睡眠を奪います。睡眠が奪われると、メンタルヘルスに悪影響を及ぼし、熱意消失、友人関係崩壊、学校への嫌気、娘を形成する要素すべてが壊れてしまいます。快楽の津波に飲まれると後に何も残らないんです。その波に飲まれる娘。私は海の底で物言わぬ貝。もう・・

だめだこりゃ٩( ᐛ )و