先行してケーニッヒのリアホイールを調達したズラ。まだ車検すら通ってないのに何でかって?そりゃぁ極太の新品タイヤを目の当たりにすれば居ても立っても居られないだろう。7年も前からケーニッヒに想いを馳せてたんだからな。

 
 

おらぁ!ピレリ 345/35 15だぜー。パンテーラとかカウンタックと同サイズだな。

 

めっちゃでけぇー。これで大地を力強く走るケーニッヒベンツ、考えただけで最高だろう?実際アヴェンタドールも太いタイヤ履いてるけどさ、マジマジと見たことなんてないよ。スーパーカーが太いタイヤ履くのなんて当たり前だろ?

ケーニッヒベンツはコンフォートなセダンにぶりぶりエアロ、そこにスーパーなカウンタックと同サイズのタイヤだぜ。アホだよな。でもそんなアホ丸出しなクルマなんて今ないだろ、アホも極めれば唯一無二の存在になるってことだにぇ。

 

穴掘り犬のミニチュアシュナウザー、セナちゃんだぜ。暗くて狭いところが大好きなんだ。

 

先行して外装パーツも集めてるよ。クリアウインカーをヤフオクで落とした瞬間、後輩のK吾から連絡あったよ。「出品者ボクです」って。やれやれ、狭い世界だぜネオクラベンツ。

 

グリルは中古品。もうモノが減ったなぁ。でもまだベンツ系は安いよ。これで1万円。ちょっとモールに歪みがあるけど、塗るからまぁいいか。

 

ガラクタに見えるじゃんか。スパカ仲間に言われる事もあるよ「故障ばっかりのクルマ乗って何がいいのか」ってね。正論だよね。でもさ、現代のメーカーやディーラーが引いたレールに乗っかってさ、ただ走れば良い、故障したらディーラーにぶち込んどきゃいい、売るならディーラーに電話すりゃいい、飽きたら特別車乗ればいい。ってさ、なんか味気ないってのも事実としてあると思うんだ。だって俺ら、生きてるんだぜ。

それにオレ、今、とっても楽しいよ。最近はクルマの集まりも辰巳PAも大黒PAもめっきり行かなくなっちまった。でもネオクラベンツを所有してるだけでなんだか嬉しいんだ。手元にまだないってのにも関わらずね。

 

ここはウチのストックルームだよ。段々とベンツの部品で一杯になってくんだろうなぁ。ネオクラベンツのパーツも高騰してるとはいえイタリア勢に比べれば安いよ。あっちゃこっちゃでパーツ探し回るってのも中々楽しくていいもんだよ。

 

しばらく部屋に飾っておくぜ。異質感はんぱないけど、子供達は喜んでるよ。

 

日本はね、ネオクラベンツの人気は落ちた。これは事実だよ。でもオレはそれでいいんだ。海外ではまだ根強い人気がある。いやむしろ再評価されて人気上がってると思うよ。いつかカリフォルニアに持っていきたいんだケーニッヒを。そこでアメリカ勢に「Japan Madeケーニッヒ、グレートだぜー」って言わせたいよ。

LAのディーラーで「オレはアヴェンタオーナーだぜベイベー」ってドヤったことあるんだ。向こうはキョトンとしてね、「へいYou、こっちじゃアヴェンタは安い、やっぱスーパーはフェラーリだろ」って一蹴されたよ。今度はJapan Madeケーニッヒ見せつけてやるからな。

 

今どんどん日本の良いタマが海外に流出しているんだ。オレは現状に気づくのが遅かった。いつでもネオクラに戻れるなんて思ってたからさ。仲いいショップから「在庫は全部海外勢が買っていくよ」なんて聞くとなんだか片腕もがれる気分さ。

ネオクラベンツはそれなりに乗ろうと思ったらお金かかるよ。それでも海外勢は日本勢が手を出せない金額でぽーんって買っていくんだ。国内事業者は国内ユーザーの買い手がつかないから海外勢と張り合えないんだろう。

ケーニッヒはドバイに流出、そこで朽ち果てる。そして海外勢の手はW124 500Eを超え、124ワゴンにまで伸び始めている。それだけじゃない、名門レカロのCクラシックまで海外勢が根こそぎ持ってっちまってる。静かに、でも確実に自動車大国日本の空洞化が始まっている気がするよ。

 

乗りたいなぁと思った時にはもう手の届かない存在になりつつあるネオクラシックベンツ。オレは今まで最新を求めたが、ふと立ち止まると現代車は向こうしばらくはお金と引き換えにいつでも乗れることに気づく。

 

ネオクラ、特にケーニッヒ界隈はさ、コアなファンなんだよね。昔から良くしてくれるケーニッヒ乗りのK村氏は最近毎日連絡くれるんだ。もう彼はケーニッヒを19年も乗ってるんだぜ。仕事とかお金とか、そういう話は一切しないよ。ただ、ケーニッヒの事だけを二人で語り尽くすのよ。子供だよな、でも男なんてそれでいいんだよ。

 
 

娘は古いクルマいやだって言うよ。でもぶっとんだケーニッヒ用タイヤが届いてからは興味を持ち始めたよ。

 

たっちゃんの卒園式だ。この次は入学式だね。最近のたっちゃんは「ケーニッヒに乗ってキングになるんだ」って叫んでるよ。有象無象な世の中だからな。ケーニッヒベンツがたっちゃんの深層心理下で”強い何か”に代わってくれることを祈るよ。

息子よ、こんなバカげたパパをいつか超えてゆけ。