クランツレ物語4 – カスタム高圧洗浄機とランボルギーニ・アヴェンタドール
クランツレ物語第四弾。
簡単に説明すると、ボクは高圧洗浄機が好きで、その中でもドイツ・クランツレ社の洗浄機が特にお気に入り。こだわりのガレージに設置する洗浄機として、小型でかっこいいものを必要としていた。そこでクランツレ洗浄機をカスタムしようとしたら、メーカーが相談に乗ってくれたというあらすじです。
カスタムベースとなるのは以下の洗浄機です。
トロリー型です。多分こう見るとただの高圧洗浄機です。これをいかにかっこよくできるかです。分解して、ドイツから入れたパーツで小型化していきます。殻をむいていくようなイメージでしょうか。どういうものかお見せします。
こうやって殻を外した後、
果てしなく分解します。ほぼすべてのパーツを取り外すイメージですね。
これはドイツ製の高品質・高耐久の真鍮ポンプです。美しいですよね。こういうところがマニア心をくすぐるんですよ。
そしてここまでになりました。ステンレスハンドルバー、ブルーの電源カバー、その他数十点のカスタムパーツを投入して作りました。コンパクトでメカメカしく、とても美しいです。しかしですね、これで完成ではないんです。赤丸で囲った部分、これはマイクロスイッチといいます。このパーツがハンドルバーに接触して水平になってくれません。機能的には問題ないのですが、マニアとしてこれに目をつぶるわけにいかないです。
日本クランツレの藤井氏にヘルプを求めました。品番カタログを漁ってもらい、見つけました。形違いのマイクロスイッチ。さっそくドイツから取り寄せてもらいました。右がもともとついていたもの、左が新たに調達したものです。形状が違いますよね。
この通り、ハンドルバーに干渉することなく水平に取り付けることができました!細かい部分やテクニカル的なところの解説は省きますが、ここまで作り上げるのにかなりの時間と試行錯誤を繰り返しました。でも理想の形の高圧洗浄機が出来上がっていく様に苦労など感じませんでした。
すごくかっこいいと思いました。これを自分の手で作れた事が嬉しかったです。真鍮の金、電源ボックスのブルー、赤のローダーバルブ。マイクロスイッチからモーター後方まで続く直線基調。もはや工芸品の域です。これはもう高圧洗浄機界のランボルギーニだろと思いました。さっそく周囲の人間に「銀座の画廊に飾るべきか?」を真剣に聞いて回りました。でも何故でしょうか、みんな石ころを見るような反応でした。ボクが追求した世界は世に理解されないものだと知りました。今回もまた一人なのかと思いました。
でもアヴェンタドールに乗る友人M谷氏に見せたところ、超かっこいいという反応がもらえました。この高圧洗浄機とアヴェンタドールを組み合わせた動画を撮れと言ってくれました。いつもぼんやりしてて、人生イージーモードな彼がそういう反応をするのは、珍しい事です。お世辞じゃないんだと嬉しくなりました。同じクルマを好きだった仲間が、最後の良き理解者でありました。そうか、銀座の画廊に飾るのじゃなくてランボルギーニのディーラーに飾ればいいのかと思いました。
かつてアヴェンタドールロドスタのルーフ設置を共にやった、ディーラーのフクちゃんを訪ねようと思いました。でも今彼はBMWにいるようです。なんならBMWでもいいかなと思いました。ドイツつながりだし。
さ、冗談はさておき、最高品質であるドイツクランツレ社の高圧洗浄機が、更にコンパクトでクールな姿になりました。これをポータブルスタイルというのですが、実際に欧米では主流になっています。日本にだけないんです。いろいろ事情があるのですが、これ以上語るとあまりにもギークすぎる話しになるのでやめておきましょう。いずれにせよこのスタイルは、ディテイリングマニアにとって最高の一台で間違いありません。クランツレ物語、まだ続きます。