息子の誕生日だった。

誕生日はどらえもんの映画を家族で見に行こうとしていたけど、勉強がはかどらず、最終的にはスネて、家族の映画はキャンセルとなった。やれやれ誕生日なのにな。

結局機嫌を取り戻したのは夜。仕切り直してフグを食べに行った。息子はなぜかフグが好きだ。

それでもしっかりケーキは用意した。

受験勉強真っ只中の息子。でも多分、受験がなんたるものをかを理解できていない。こういう一息つける時が必要なんだと思う。都心の中学受験率は非常に高い。通っている小学校の実に9割の生徒が私立中学を受験する。確かに都心の公立中学は生徒数が少なく、多くの選択肢を子供に与えるとなれば私立が良いのだろう。
理屈として理解はしているけども、あまりにもボクの時代との差があって、ついていけない。

ラジコン、ミニ四駆、スーファミ。そういう時代だった。勉強なんて頭になかった。毎日、慣用句と算数の公式を解く息子にボクの影を感じない。一体、こいつは何者になるんだろう。少なくとも、ボクのようなカオスではなく、健康的で、規律立った男になることは確かだ。それでいいのかもしれない。ハッピーバースデー息子。