いろいろあるよ。事業がうまくいかなくて胸が締め付けられる時もあれば、また一つ、また一つって決まる契約に一喜一憂するときもある。食事も一緒さ、ジャンクまみれな日あれば、贅を尽くす時だって。今日はそんな一日。

 

大きな仕事を決めて我が物顔のミート君と赤坂の、歴史ある高級料亭でランチを食べた。猛烈にうまかった。肉なんて羽がついてんじゃないかってくらいふわっふわだよ。

 

たまには男二人で語るか。仕事が終わってミート野郎を銀座のシガーバーに誘った。自分達で葉巻を選ぶ。

 

自分で選べるほど知識がないから、ボクは「マイルドなものを」と店員さんにリクエストした。ミート君は葉巻の心得すらあるようで、得意げに銘柄を選ぶ。インテリめ。

 

普段とは違う事をしよう。だからめったに飲まないウイスキーを頼んだ。

しかし結局ボクらはシガーの香りと、強烈なウイスキーにやられ、語り合うどころかフラフラの状態でバーを後に。

 

外が寒い。ウイスキーの酔いからスグに覚めると、お腹がすいてきた。何か最高にウマいものが食べたい。シガーとウイスキーの後にコッテリしたステーキで舌に追い打ちをかけるべきか、いや、寿司でサッパリ締めるのか、ミート君と真剣に議論した。

結果、ボクは最高の寿司に出会うために、食べログを見るのではなく、クラブのママに電話した。これほど信頼できる口コミ情報はないからな。

十分後、ボクとミート君は高級和食屋にいた。ママが予約まで取ってくれた。アメックスのコンシェルジュなんて目じゃねえな。

もうここの料理は全部が最高だった。和食ってさ、繊細な味じゃん。その繊細な旨味ひとつひとつが、完璧なバランスで調和する料理ってあるのよね。そういうのって食べた瞬間、舌先での味わいを超えて、脳天までウマ味が突き抜けてくんだよね。この感覚、わかるだろぅ?

 

という一日でした。