
ある日のある時間、ランボディーラースタッフ、フクちゃんとの会話。
なぁ、入社6年目もうじき30歳。ポジションは中堅ながらも末端の顧客であるオレにいじられまくってるフクちゃんさ、前にウラカン・ペルフォルマンテスパイダーべた褒めしてたよな。乗せてくれよ。
お?乗るか、乗せてやるよ。いつでも来い。ウラカン、特にペルフォルマンテはすげーおもろいよ。アヴェンタとはまた違ったおもしろさがあるな。
と、いうわけで、R8に乗る友人のクロちゃんと一緒にウラカンに試乗した。あ、そうだ。度たび登場する彼を軽く紹介しておこう。
彼の愛車R8だ。クロちゃんとはボクがマセラティに乗っていた時からの付き合いだ。もう何年になるだろう、7年前くらいかな。最初会った時は身長の高さが人間離れしていてエイリアンかと思ったんだ。彼はストリート系の走り屋だ。血の気が多そうだが、大手企業で上り詰めていくに従い徐々に丸まっていった様子。尖った石も長年磨かれて丸くなる。それと一緒よ。
ボクのアヴェンタS・ロードスターを運転するクロちゃん。走り屋の経験からか、どんなクルマも瞬時に乗りこなす。そしてオーナーよりもアクセルを多く踏むことで仲間界隈で恐れられている人物だ。やはりエイリアンの可能性は否めない。
ウラカン・ペルフォルマンテ・スパイダーに試乗しよう
へぃフクちゃん、試乗に来たぜ。友達のクロちゃんも一緒な!
き、きゃぁぁぁぁぁ!エイリアンの襲来よー!
試乗車のウラカン・ペルフォルマンテ・スパイダーが迅速に準備される。こうやって並べるとフラッグシップのアヴェンタドールと比較してもさほど大きな違いはないように思えるね。
内装は見事。アヴェンタドールよりコンパクトにまとまっていて、よりリッチに見える。なんだろう、テンション上がるな。
さっそく首都高を走行。ボクのアヴェンタにクロちゃんが乗り、ウラカンにボクとフクちゃんが乗る。「え、エイリアンとアヴェンタドール・・これがほんとのU・F・O・・」隣でぶつぶつ呟くフクちゃん。
すごいぜウラカン・ペルフォルマンテ!
乗ってびっくり。ノーマルでも凄まじい轟音。ちょっぱやで切り替わるDCT。全身から”軽量”を感じられるハンドリング。ちょ、ちょっと待て・・アヴェンタドールより全部がいいやんけ・・
シートはバケットがセットされる。これはちょっち固すぎた・・。しかし100%走りに振っている以上、適切な装備とも言えよう。ルーフ開閉は電動。アヴェンタの100倍楽に開放感が味わえるのも魅力。
凄まじいサウンドを奏でるマフラー。アヴェンタドールが澄んだ咆哮なら、ウラカンのそれはまさに野獣の雄叫び。
しっかり止まるブレーキ。走り、止まり、曲がる。すべてにおいてアヴェンタドールを超越した。これは間違いではないな。
あえて言う。ウラカンの残念なところ
ボンネットフードを開ける。なるほど、アヴェンタと違ってエンジンは魅せるようになっていない。しかし走りを重視するならこれはマイナス要素にならないはずだ。
リアフォルムが若干迫力に欠ける。スタイリングは全面から”魅せる”アヴェンタドールには敵わないか。
やはりアヴェンタはアートの領域にいるな。
ウラカン・ペルフォルマンテの出来は予想以上
ウラカンを市販車最速に押し上げた空力システム「ALA」。これはアヴェンタドールSVJにも搭載されるとか。しかしこれだけ”速い”を実感できるウラカン・ペルフォルマンテをアヴェンタドールSVJが超えてくるってどうなんだろうな。アヴェンタもDCT化しないと勝てるはずがないと思うのは素人なりの考えなんだろうか。
しかしよかった。どれだけよかったかだって?帰り道、アヴェンタドールに乗った時のテンションの低さ・・。重いし、デカいし、なんだかもぅ・・。しかしここは割り切ろう。アヴェンタドールはランボルギーニのフラッグシップ。「魅せる」と「ステータス性」にその存在意義はある。そしてそれを市販車で超越するものは皆無と言っていい。ウラカン・ペルフォルマンテは走りを極限に楽しむ。こんなスピード恐怖症なボクでも「サーキットで走ってみたい」そう思えるクルマだった。
ほな商談に・・見積もり見積もり・・とな。
楽しかったぜフクちゃん!バイチャっ!
おいぃぃ・・オレの仕事はセールスゥー・・