ホイールが盗難されたR129 500SLケーニッヒ。復活
気づけば今年も終わりそうです。今年一番衝撃だったことはホイールを保管していたコンテナが襲撃され、AMGホイールとSL用ケーニッヒホイールが盗難されたことでした。
AMGホイールはメルカリに”らしきもの”が出品され、柏警察に相談に何度か足を運びました。結果的に警察では”何もできない”という結論でした。特定するシリアルなどがないと動けないということと、盗難品を扱う多くの出品者は意図的に善意の第三者を装うことにより、警察の捜査を回避するのが常套手段だと言っていました。最終的に、「取り戻したければ出品者から買うしかない」と通達され、ぷっつんと情熱が消えました。被害者は最後まで徹底的に打ちのめされます。
しかしこれも現実。これでも海外よりは日本のほうがまだマシと思うしかありません。盗まれるほうが悪い。そうかもしれません。納得できませんけどね。
そんなんでしばらくケーニッヒのことは忘れ去っていました。それを知ってか知らずか、同じケーニッヒマニアのO氏がちょくちょくなぐさめの連絡をくれました。彼は新たにABCのSECクーペを入手しレストアに励んでいるようです。もしかしてなぐさめの連絡ではなく、傷心のボクの心を更にエグろうとしていただけなのかもしれません。
でも結果的にボクのケーニッヒ魂にまた火が灯されました。火が灯ると、そこに救いの手が舞い降ります。
560SELケーニッヒを持つナベ氏が遊びにきてくれました。彼の美しいSELケーニッヒに興奮しました。彼はカーギークスの読者でもあるのでホイールが盗難されたことによって、SLが復活ができないことを知っていました。
彼はこれを使ってごらんよと。18インチのメルセデスPCDのケーニッヒホイールを提供してくれました。なんてこと。
早速はいてみます。
なんだかいい感じ。ジャストフィット?
持っていたボルトが長すぎて合わず。スペーサーを噛ませます。しかも、もともと持っていたボルトはラウンド形状のボルトでしたが、この18インチホイールはテーパ形状のボルトでないとフィットしないことが分かりました。ボルトがない・・。
そこでblowのメカ氏がストック品を提供してくれました。ボルトの山からピッタリのものを探し当てます。SLケーニッヒが・・人々の手によって復活してゆく・・
忘れ去るくらい放置してましたから、ボルトがサビで固着してます。でも最近購入したミルウォーキーの800ニュートンのフルパワーインパクトで一撃で外せます。ミルウォーキーが好きだ!
なんだかジャストフィットな予感。ジャッキを下ろします。
あらやだ、ぴったり!18インチかっこいいじゃない!
ガレージに美しいSLケーニッヒが戻ってきました!めちゃくちゃ嬉しい。SLケーニッヒ、かっこいい!
薄いボディをこれでもかというくらい横に広げたケーニッヒスタイル。もう宇宙船!
そういえばO氏が言っていました。純正の17インチにこだわるのも良いけれど、実際は18インチのほうがかっこいいと。確かにそうかもしれません。ボクは純正原理主義者です。ケーニッヒは純正でなければならないという思想が強かった。でもそれもやめました。そりゃもちろん純正17インチOZフッツーラ、多段リムであれば良いでしょう。でも、ケーニッヒ仲間がこうやって手を差し伸べてくれたモノのほうがよっぽど価値があると。そういう考えに変わりました。極太リムが入ったSLケーニッヒが戻った時の衝撃、ガツンときました。クルマには2種類しかない、ケーニッヒとそれ以外!
おっと。まだ課題はありそうです。あまりにもフェンダーぎりぎりのため、バンプしたら干渉してしまいそうです。現在2cmのスペーサーが入っているので、これを1cmに変えてみようかと思います。
見た目はすごくいいんですけどね。インチアップした分、隙間がなくなり際どいです。
これでエアロ補修、オールペンまで手を入れたSLケーニッヒが形になりました。でもやるべきことはまだあるんです。機関系の修理。マフラーの製作。今までは全部投げ出してしまってましたけど、来年から再開していこうと思います。とにかく走れるように。SLケーニッヒのリアフォルムはSELケーニッヒやSECケーニッヒにはないエグさがあります。SLケーニッヒ、実はすごく好きです。諦めず前に進んでいこうと思います。
ナベ氏、M木氏、O氏、blow。皆さんありがとうございました!ケーニッヒワールドは愛好家の力によって形成されていることを実感した日でした。