スーパーカーは時代錯誤か?某メディア副編集長との対談から知る世代間ギャップにボクは何を見る

ところでS井氏。媒体の視聴者(ユーザー)の年齢層ってどのくらいなんですか?

 
 

うむ。実は40代、50代がほとんどなんだ。若返りしなければいけないけど、若年層の取り込みはほんとうに難しい。

 
 

そういえばネット老舗サービスも若年層の取り込みに必死です。業界全体が若返りを狙うけど、いまいち若年層のニーズを捉えきれない。苦しい戦いです。

 
 

ちなみにウチのコンテンツでもっとも読まれるのはクルマ系なんだ。ビックリだろ。しかし若年層はまったくそれ系の記事を見ない。それだけ世代間ギャップがあるってことだね。

 
 

ええ。わかります。ウチの新卒と話をしてるとですね、だーれもクルマ興味ない。なんならうちの経営層も金持ってるクセにクルマには一切目も向きません。そういう環境にいるとスーパーカーって時代錯誤だなって思いまするん。

 
 

それどころか、今メディア社全般大変だよ。雑誌とかは特に売れない。今までは個人に発信力がなかったからメディアは力を持ったけど、今は個人でおもしろいコンテンツ作れちゃう。規制もないから自由にできるしね。こっちはたまったもんじゃないさ。

 
 

話を聞けば聞く限り、雑誌業界は厳しそうだ。噂には聞いていたけど現実っぽいのう。とはいえ体力のある大手だからなんらかの生き残り手段を持っているだろうけど、先細りは必至。どうやって横ばいを保つかってとこだろか。ま、IT業界も苦しいけどな・・。 
 

― 世代間ギャップを突き詰めてみる ―

 
 

しかしなんでこうも世代間ギャップ激しいんすかねぇ。スーパーカー系はプライス的に年齢層高いの分かりますけど、若年層は興味すらないって。ねぇ・・

 
 

うん。実はボクも50代なんだけど、この年代は物質主義的なとこがある。いいクルマ、いい時計。すごい家。物が幸せに直結するって思う世代なんだ。

 
 

この層は特に最高速にこだわるんだよ。300km以上出なきゃダメだ的な。そういう見方ね。でも今の若年層は精神主義に移行していると思うんだ。自分の世界に必要ないものはいらない。他者に惑わされない。

 
 

なるほど!確かに最高速にこだわる人多いですね。言われてみれば時計もスゴイのをみんな巻いてる。300kmって使わない速度域なのになんでこだわるんだろうって思ったことありました。物質主義から精神主義へ。ボクもそう思うっす。

 
 

カウンタックとか、そういうスーパーなクルマが出た時はカタログ値で比較したもんさ。あっちよりこっちのほうが5km多く出る!みたいにね。つまりスペック至上主義さ。

 
 

なるほど。彼はスーパーカー黎明期に青春を過ごした。そして今、世間のトレンドを取り上げる立場にいる。その意見はなかなか刺さるものを感じるね。スーパーなクルマがスペックを全面に打ち出してくるのもこういう層を狙っているのかもしれないな。 
 

しかし若年層はそういったところから対局にあると。確かにクルマは必要に応じて買う。そこにスペックや趣味性は見出してない気もするのぅ。

 
 

うむ。若年層が見る記事と言えばお得情報など、実利に結び付くところが多いかもしれない。

 
 

40代、50代に支持を得ているメディアが若年層も取り込む。これって実はとても矛盾することなのかもしれないっすね。

 
 

こうしてボクは副編集長と数時間話し込んだ。大手メディアの裏側が知れたり、ユーザーの若返りを狙うために組織そのものに改革が必要だということも分かった。世代間ギャップが大きいことも。しかしそもそも40代、50代の層は資金的にも余裕があり、消費も活発だ。そこにターゲットを絞り込んだほうが、そうでない若年層を狙うより良いのではないか。と。 
 

そうもいかない。50代になると余生をどう過ごそうかというところにフォーカスし始める。60代にもなれば消費も落ち込むだろ。やはり若返りは必須だ。何故なら彼らはこれから消費する層に他ならない。若年層を束ねられればビジネスチャンスは大きい。

 
 

なるほど。副編集長はこう続ける。「最近の若年層は旅行すらしないって大手リゾート施設が嘆いていたよ。だから若年層向けの低価格施設を試験的に作るって。」 
 
ふぅむ。どうやらこの若年層の動きは日本特有に見える。ボクは香港に長く拠点を置いているんだけど、香港の若者はむしろ狭い土地柄、外に出たがる。消費も活発だ。いや、香港と言わず、アジア圏の元気のいいエリアは総じて若者が動く印象がある。 
 

物質主義。つまり良い物を持つことで満足感に直結した時代。ベースに他者との比較がある。目標設定が容易で、そのためにがむしゃらにがんばれた。ガッツでのし上がれた時代。精神主義。自分の世界感ですべて良しとする時代。目標設定が容易ではなく、物欲がモチベーションに直結しない。お金よりやりがい、生きやすさに魅力を感じる。前者が40代、50代で、後者が20代だとすると、今の30代はどっちつかずのふんわりした世代なのかもしれないにぇ。 
 

ちゅうわけだ。青春時代をアメリカで駆け抜けたYouはどう思う?

 
 

ミート君:Yeah..I think・・・やっぱり肉は400gからかな・・和牛よりテキサス牛かな・・

 
 

オレとYouはふんわり世代だ。どっちつかずとも言えよう。Youも時計に凝ってた時あったけど、ふぃに全部投げ捨てたりしただろ。

 
 

確かに言われてみると物に情熱燃やした時もあった。でも若い人達と接してた時、思ったんだ。あ、なんかいらねえやって。そういえば物質主義、精神主義、行ったり来たりしている気がする。

 
 

それにアメリカは精神主義の傾向が強いな。利己主義というかね。でも、物質主義のほうがスーパーカー欲しいからがんばる!みたいな目標が見えやすい。それはそれでアリだよな。オレはそっち派。

 
 

しかし物質主義は所詮、物だ。限界はある。やはり見えない精神のつながりこそ人の幸せがあるのではないかい?物を得てさえ、人とのつながりが希薄ならやっぱり幸せは遠いだろう。

 
 

うむ。その通りだと思う。オレはスーパーカー世代だ。いろいろ乗って思うが結局、家族との時間が一番充足を感じるな。

 
 

おぉ。ランボとフェラーリを乗り継ぎ、都心一等地に土地を買い占めたM谷氏。Youもついにアイコンになったのか。Youは仕事さえ未来永劫安定しているな。確実な未来、お金、物質、愛。すべてを持つ者。君の意見は大きいぞよ。

 
 

アヴェンタ・フェラーリ・土地・家、全部買ってすっからかんだけどなー。でも最後はやっぱり愛だろう。つまり、精神的つながりなくして物質での充足はありえない。物やクルマで心を埋めることはできないんだ。ご飯だって味や値段よりも誰と食べるか、だろ?

 
 

ふうむ。すべてを持つ者M谷よ。とはいえYouはひっきりなしにクルマを買うだろう?

 
 

家族がもう2年も海外に留学してるからさ。ずっとオレ一人なんだぜ?ご飯食べる時も「この店、嫁と子供連れてきたら喜ぶかな・・」って想像しながら食べてる。フェラーリFFだって家族と楽しめるために買ったんだ。すべての基盤はやはり愛という精神的つながりだよ。

 
 

― 若者の〇〇離れを追う ―

 
 

クルマや高級品、夜の飲み、若者がそういうものから離れている原因が単純に”お金がない”と論じられることが多い。でも事はそう単純ではないように思えるよ。彼らは生き方が最大限に合理化されていると仮定する。人生の最終地点が、「すべてを持つ者が行きつく愛」という精神的つながりだとすれば、クルマ、夜のヒャッハー、高価な時計などは彼らにとって不要なプロセスなのかもしれない。 
 

ま、日本の若者特有とも言えるな。海外はまだギラついているよ。

 
 

― 不毛な議論か。いやすべては人材獲得のために ―

 
 

実はこういった議論や予想。経営者にとっては大切だ。世間やジャーナリストが論じる事を正と思い込まず、自分の耳で聞いた生の情報を整理して独自の仮説を立てる事が重要さ。 
 
ボクはこうして立てた仮説を人材採用の手法に反映してきた。企業ブランドにも、お金にもなびかない今の若い人材を獲得するにおいて、彼らが気づきさえしていない深層心理を予想し、最適な答えを提示してあげる。正解なんてないけど、トライそのものが大事ってこと。 
 
結果的にこうすることで企業への応募率は飛躍的に上がるんだ。事実、ボクは採用に表面的な工夫をしていない。むしろ表面的なアピールは取り払い、より心理下に訴えかける内容に変更した。お金や将来性を提示するよりも、この仕事をすることにより、どういった社会貢献、どういった人とのつながり、そしてあなたの人生はこういう風に変わっていくんだよみたいにね。結果的に前年度より倍以上の人材を得られるようになった。そしてその質もよい。単純に求人広告費用を投入するのではなく、メッセージ性を変える。喋り方を変える。それだけで効果は何倍にもなるんだ。ペンは剣よりも強し。マインドは資本よりも強し。 
 

― もっとも難しい30代 ―

 
 

採用活動の前線に立ち、何百人もの人たちと面談をしてきた。初対面で挑む転職希望者が物質、精神、どちらの傾向にあるかを掴むことでアプローチ方法を効果的に変えられるようになった。問題は30代だ。どういったアプローチが刺さるか答えがまったく見つからない。物質主義から精神主義へグラデーションしていく中で、30代の彼らは中間色に位置する。お金や物質という直接的なものが響く人もいれば、やりがいなどの精神的な変化を欲している場合もある。結局、採用手法をパーソナライズ化するしかない。会社が一個人に対して向きあい、見定め、最適な提案を出す。しかしこのやり方は相当な能力を持つ人事担当者か、経営層でなければできない事だ。どちらもできない大手企業が人材不足に陥るのはこういった深い原因があるように思えてならない。フットワークの軽い中小ベンチャーこそ今は有利。とボクは言い切る。人材不足に喘ぐ中小ベンチャー経営者よ。今こそペンを取れ。 
 

ほいじゃ、ぜんせー君。実績を待ってるな。見ておくよ君のブログ。書きたい事書けば良い。それが個人ブログの醍醐味さ。

 
 

あざっした副編集長!勉強になりますたん。取り上げられるようにがんばりまっす!

 
 

― スーパーカーは時代錯誤か ―

 
 
副編集長と話した限り、スーパーカーいや、クルマそのもののネタはほとんど40代、50代にしか刺さらない。という印象だ。(あくまでマスとして)高額なスーパーカーは若年層からしたら憧れの対象というよりも、自分とは違った世界。という認識なんだろう。そこに憧れも嫉妬も、ない。何か異形でノイジーな物が目の前を通り過ぎた。ただそれだけの事だ。昔は憧れた先輩がいた、スーパーカーに乗るかっこいい大人というロールモデルがいた。日本人はみな一つだったのかもしれない。今、ボクらは世代間で独自の世界観を作リあげた。もうお互いの感性を共用することは難しいだろう。スーパーカーは万人ではなく、あくまでその世代の楽しみに。そこに時代錯誤なんてものはないんだろう。 
 

(しかし書きたい事、書くかぁ・・)

 
 

うん。運営されるメディアを改めて見て思った。確かにつまんねぇな・・副編集長もT氏も嘆くワケか。なんかもうメディアに取り上げられるとか、どうでもいいな。自分の道を行く。自分の意見を真っ向から書き、誰か一人でも生き方に影響を及ぼせればオレはそれで充分だ。 
 
 
 
 
 

そろそろ肉食べいかなぃ?お腹すいてしぼんじゃったよ。

 
 

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