
無責任の国からやってきたぜんせーです。
まぁここ最近アヴェンタドールっちゅうかスーパーカーもろもろ、時代じゃねえなーとか、単なる不人気スポーツカーだなーとか言いまくってたわけよ。もちろんオレはペテン星出身だからいつでも発言を覆す特権を持ってるのは知っての通りな。やっぱさ、たまーに「アヴェンタこそだな」って時もあんだよね。そういう時は心底思うんだ。アヴェンタドールってマジのスーパーカーなんだなぁって。
オレ最近よく英語を話すようになったもんだからさ、力試しにミート君含め三人に「普段通りのスピードで会話してみぃ」って言ったのよ。んで話始めるじゃんよ。あ、うん。まったく分からない。もうムカツクほどに会話が速い、理解おいつかねーし。少し話せるからって調子づくもんじゃないよやれやれ。
あ、そうそう。二人をアヴェンタに乗っけたとき真顔で言ってたよ。「ボク、アヴェンタ目指してがんばる」ってな。アヴェンタっちゅう目立つクルマにオープンだからな、ヒャッハーしても良い状況だけど、真剣な目をしてそう語るワケだから何か決心があったんだなって思ったよ。
そっからヤニクとダニーは仕事にやる気全開でさ、「自分たちの力だけで新しいサービスを作る!」ってオレに宣言するんだ。アヴェンタで人ってこんなにも変わるんだな。
日本はさ、代表だーとか社長だーとかに直接宣言するとか、意見するとかって避ける文化あるじゃん。向こうの人々はないよな、ポジティブな事は堂々と言ってくる。こういうの気持ち良いよ。だってそうだろ、何も偉くなりたいから代表やってるワケじゃないんだよ。フラットでいたいんだオレは。
ま、単なる「アヴェンタ目指したい」って一言なんだけどさ。実はすっごい価値の高いことなんだコレ。普通、若くて伸び盛りな彼らの心を突き動かすって大変な事だろ。アヴェンタはたまにこういう火付け役みたいなところもあるんだよ。他人の心に火をつけたところで意味ないけど、自分とこの社員ってなったら話は別。だって情熱燃やして仕事して5億10億作るかもしれないんだぜ。ヒト一人、そういう可能性って充分持っているんだ。株や事業への投資もいいけどな、実は人に投資することが最も優れたリターンを出すかもしれねえぜ。
そして若い社員からオレの会社でアヴェンタ目指すって言われてみぃ。オレは社員がそこまで上がれる体制ってもんを会社に作らなきゃいけない。利益に準じて上限なく得られる報酬体制。なかなか難しい課題だ。でもオレも情熱燃やせるよ。だって難しい課題とはいえポジティブな悩みだろ。そういうのは大好きさ。アヴェンタを通じてモチベーションが上がる社員を見た自分のモチベーションも上がる。ポジティブの連鎖って盛り上がるよな。そういう空気感、作り出すの大変だろ?そう思うとアヴェンタってすごいよね。
一瞬で人の情熱を燃やす。アヴェンタはまだそういう力を持っていたってことだ。数億のハイパーカーもいいさ。でも大衆からあまりにも離れすぎるとそこは別次元の話として終わってしまう。数千万のアヴェンタがちょうどいい距離感かもな。彼らは言ったよ。「マクラーレンは紳士だけど、アヴェンタドールはパッションだ」ってな。若い可能性に情熱を灯させるアヴェンタドールはまさにスーパーカー。オレが一人街中でドヤってたところで何も価値はなかったな。
さぁベンチャー起業家よ、社内の優秀な人材へ夢を与えよう、中途半端な高級車は辞めてアヴェンタドールへゆくのだ。それを良き投資とするか単なる浪費とするかは君次第!忘れるなオレはペテン師だ。