若き教員に対して港区の子供達の生活水準が高すぎたという話

小学校の先生が長期で休んでいるようだ。子供達は先生が大好きのようだし、早く逢いたいと言っている。しかし親に向けた説明ではもう先生は出勤しないと聞いた。どうも精神を病んだ様子。

子供達が待ってるし、しっかり教育して欲しいぜって思うが、なかなかそう言い切ることもできない。ある人から聞くと、「港区の子供達の親は総じて年収が高い。まだ若く、公務員である先生の収入に対して、教え子である子供達の生活レベルが高すぎた。そういうのも精神を病む原因にあった」と。

うーむ。深い。確かに回りの家庭はほぼ経営者。しかも代々続く大企業だったり、士業が多く、一年で何組もの家族が海外に移住してしまう。雑草のように生き、軽自動車に乗ってるのはボクの家くらいなものだ。

以前のベテラン先生はもともと名家の出身らしく、堂々たる風格は親らから絶大な支持を受けていた。今回の若い先生は子供と同等の視点に立ち、横並びで接する態度は親から見ると少し物足りなさを感じたものの、子供達からは人気。是非ともがんばって欲しかった。でも先生の想いを察すると、がんばれよとも言えない。

各家庭は教育に熱心で、今の学年よりも先の学習を進学塾で行っている。中学受験組も多く、重きは塾に置かれているような印象もある。ベテラン先生から若手先生に変わった今学年。親たちの意見を聞くと総じて子供達の学力が落ちたという。先生のやり方次第でこうも変わるとなれば安定した教育水準を保つ民間へ流れるのは致し方ないのかもしれない。

一生懸命勉強し、資格を取り、都の試験に合格。晴れて学校へ赴任し、教員として新たなスタートを切る若手。公務員ゆえ収入は低く、そして業績や能力で上がるものでもない。それでも好きで教育者になったとはいえ、待ち受けるのはブランド服を備え、海外旅行へ行き、英語を駆使、ベンツで送られる子供達だ。授業するもんなら、それ塾でもうやった。なるほど。全身全霊を持って教育に打ち込むのは難しいのかもしれない。

あの時ボクらは土にまみれ、自然の匂いを嗅いだ。悪さをすれば殴られたし、争うべきは頭脳ではなくいかに速く走れるかだった。今の子供達はそういう世界から遠いところにいる。手を伸ばせばYoutubeがあり、ゲームがあり、大好きなアニメはオンデマンドでどうぞ。便利さと引き換えに、世界は無機質に、そして人間から思考力を奪っていってるような気がしてならない。格差広がる世界でこれからの学校の先生はどういう存在であるべきなのだろう。これはとても難しい問題だ。

 

うちのバルコニーのタイル隙間。草が生えた。これだけで大喜びな子供達を見ると、都心暮らしの弊害を感じた。自然を感じる、大地と戯れる。それこそ人間のもっとも大事なモノなのかもしれないのに。ボクは雑草で良い。踏まれても、罵られても、常識に抗う異端児であってほしい。かといって現状をどうすることもできない自分に情けなさを感じる今日この頃です。

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