コロナショックネタでな。お水業界が厳しいって記事があったねん。その記事のコメント読んでてな。お水業界消えてなくなれ的なコメント多いねん。日本でしか通用しないとかのディスりもあるねん。ホステスの存在意義の否定すらあるねん。

多分、全部正論なんだよね。オレ、分かってるよ。銀座も、北新地も、歌舞伎町も、衰退は続くよ。あと10年もすればガラリと姿を変えちまう。消えゆく産業なんだよ。この業界、日本独特だよ。席に座っただけで何万もかかるなんて。到底海外の人は理解できないよ。でも悪じゃないよ。オレの会社がピンチになった時、もう立ち上がれないかもって時、力を与えてくれたのは銀行でも行政でもなく、ナイト業界の先輩だった。これは日本の文化だったんだ。男尊女卑、非合理的、どう言われたってコレは文化だったんだ。ホステスと客は血で会話してるんだ。ちょっとやそっと日本に馴染んだ外国人じゃぁ理解しようにもできない。日本人じゃなきゃ理解できないんだ。

世界はフラット化するねん。特に日本はどんどん米国化していくねん。乾いてるぜ米国は。ビジネスルールも、人間関係も。日本のしめっぽい文化は悪いもんじゃない。でもどんどん消えてってる。そういうのすごい肌で感じるの。だからオレ、銀座に顔だすねん。消えゆく文化、今経験したもん勝ちだよ。ずっと想い出に残るもの。消えてからじゃ遅いよ。体験はコンテンツに残せないもの。表面じゃなくて本当に力を持つホステスの真髄に触れてみ。心から客を気遣い、サービスすることと、陰から支えようとするその姿勢。日本人女性の心は本当に深く美しい。他を知れば、隣にいる妻によりいっそう感謝するってもんよ。淘汰激しい業界、店のために必死で戦う黒服達を見て、自分の会社で戦ってくれてる人間への感謝もよりいっそう湧いてくるってもんよ。別の視点が重要なんだよ。人間ってずっとその世界にいると頑固になって、他を許容できなくなる。そうならないための世界をナイト業界はよく見せてくれるよ。ネットはネガティブに呼応して更にネガティブを呼び寄せるからな。その力は強大さ。オレ一人でもいい、業界で働く人の名誉のために、ポジティブをここに残しておきたい。