色のない世界。ガレージの上塗り塗装が終わった。真っ白になった。真っ白すぎて入った瞬間目がくらくらした。もはや壁と床の境目が分からないレベルで”白”だ。ただ「真っ白に塗ったろ」くらいの気持ちだったけど、仕上がってみると、ちょっと白すぎたかなと心配になった。

被写体が浮いたような感じに映る。こういうふうにしたかったから満足ではある。

精神と時の部屋と言われるとそうなのかもしれない。実際にこの空間に座っていると変な気分になる。かろうじて排気用の窓と、照明の固定器具で現実を感じられる。

現実世界には色がある。色がないと現実感を感じれないんだなと思った。それほど真っ白の空間は何かが壊れた感じがする。

照明は変えていないけど、以前より空間全体が明るくなった。白い床、白い壁が光をよく反射するためだと思う。問題も発生した。カメラのフリッカーが激しくなった。光の反射が著しく増えたためだと思う。照明をより品質の高いものに変えなければダメだ。

以前は昼間でもガレージ内は薄暗かったが、今はこれだけ明るい。古く劣化したコンクリート、塗装、腐った壁。いろんな色が光を吸収して空間を暗くしていた。今回塗った色はオフホワイトで、床の塗料は特注した。そのおかげで壁と床が統一された。想定通りというか、それ以上の成果になったけど、今度はカメラのホワイトバランスを合わせるのが大変そうだ。白飛びも気になるところ。

まだ手をつけなければいけないところは多い。まずは照明を変えようと思う。