絶対に抗えないものが教えてくれること
インフルってやつをっすね。もらっちまいましてね。
発症初日はもう地獄そのもので、
熱は40度を超え、全身の筋肉は活動を停止、
もともと喘息持ちのボクは、人より自律神経が弱く、思考回路は遮断、言葉を忘れました。
そして雪山に裸で放り投げられたかのような強烈な寒気。全細胞が震えているような錯覚です。
この状態では、体を一カ所にとどめることができず、
呻きながら家の中を徘徊するという、ウォーキングデッド状態。
結果、救急車で運ばれてしまいました。
30代で救急車ってあなた・・・恥ずかしい限りです。生まれて初めて救急車乗った気がするよ。
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薄れゆく意識の中で、最後のライフログとして、シャッターを切りました。
あまりの高熱で苦しいというよりは、麻酔に似た感覚。そのまま安堵して眠りにつくような。
うん。ボクは確かに生きた。
ありがとう現世。そしてボクという人生、なかなかエキサイティングだったぜ。
家族を想い、会社を想い、共に戦った仲間を想い、
もう強烈なプレッシャーと戦わなくていいの?いいんだね?
なんて誰かと話してた気さえします。
脳医学者スチュワート・ハメロフによれば、
脳は量子データを持っており、肉体が滅びればボクの量子データは、宇宙の源意識に統合される。
ほな、ちょっくら宇宙と統合されてくるわ( ˙▿˙ )/”
と、思ったら、点滴で一瞬にして現世に戻され、今に至ります。
いや点滴の力すごすぎでしょうに。
うむ。しかし人はどこかで死への憧れっていうもんがあるのかもな。
深く考えさせられるこの体験は、
今後のボクの生き方に大きく影響すること間違いなしだ。
だってやっぱり「あぁー死ぬんかなぁ」って思った時、
クルマのことなんて微塵も浮かんでこなかったしな。
体調が極悪な中、ようやく歩けるくらいまで回復してきたけど、
まだまだ健常者のように東京の街を闊歩できるまでは遠いです。
それでもボクの弱弱しい手を取り、歩幅を合わせて歩いてくれる家族っちゅうのを見ると、
やはり人は利己的ではなく、利他的に生きるべきなのだと。
金がなくても、クルマなんてなくても、夢なんてなくても、趣味なんてなくても、
人は人と通じ合うことで誰よりも充実した人生を送ることができるように設計されている。
まだまだ物質主義が強い日本を見ると少し悲しいけど、
少しずつ生き方を精神主義のほうへ変えていこう。
なんて想う今日この頃。
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早くジョンクーパー乗りたいなぁー( ˙▿˙ )/”