何回かに渡って書いているアメリカレポート。今回はLA郊外の小さなスナックのママと話したログを。

過去のアメリカレポートは以下参照

 
 

この店は失礼ながら良いエリアとは言えないところにあるのに優秀なキャストが多いのぅ。

 
 

うちはね、エスタ組、留学ふわっと組みは雇わないのよ。店の質が落ちるから。基本英語能力が高くて学歴持ってる子しか雇わないわ。

 
 

高学歴者がスナックで働いてる図が日本では考えられないのぅ

 
 

みんな学業で忙しいでしょ。飲食店のバイトは時間的にも体力的にもキツイ。そういう子の受け皿としてナイトクラブは機能してるところもあるわね。

 
 

しかしどのクラブも人材不足で悩んでいるのに、ここは安定していてすごいのぅー

 
 

そうね。多くのナイトクラブは派遣で女の子を受け入れてるの。そうすると教育が行き届かないからダメ。うちはゼロからしっかり教育する。ちゃんとキャストと向き合ってあげると紹介でまた新たなキャストがやってきてくれる。その繰り返しね。

 
 

なるほど。日本人マーケットの景気はどうや?

 
 

厳しい。20年前から客数は5分の1以下に減った。多分これからもっと減ると思う。

 
 

5分の1以下・・・風前の灯火やん・・

 
 

だから企業駐在員目当てや観光客目当てのビジネスはダメね。やっぱり現地に根付いた(永住組)人達をしっかり取り込んでいかないと生き残れない。

 
 

でも・・このあたりはホンダもあるし、以前までトヨタ本社もあったっしょ?そこらへんの勝ち組駐在員がたくさんいるでしょぅ?

 
 

トヨタはずっと前から経費なんて出ないわよ。ホンダもほとんどの偉い駐在員はオハイオに移っちゃった。

 
 

やっぱみんな経費で飲んでたのか・・自腹じゃ飲まねえんだな・・

 
 

駐在員ってね、企業からしたらすっごいコストのかかる存在なの。保険・クルマなにからなにまで用意しないとダメ。一人あたり2000万の予算が組まれてるって噂よ。

 
 

そんな贅沢させてたらボク一瞬で破産しちゃう・・

 
 

だから今は現地人を雇うような流れだし、そもそもアメリカ市場を向かなくなった企業も多い。最近はアジアに注力してるところが多い気がするわ。もうアメリカは人気ないんでしょうねぇ。

 
 

うむ。そんな気はする。日本にいてもアメリカ信仰が強いのはオレくらいしかおらん。富裕層はみんなシンガポール一択だな。

 
 

私の周りもずっと続けてきたお店を韓国人に売って日本に帰国する人も多い

 
 

ほぅ。確かに韓国人元気だよな。どんどん日系のお店を買い取ってるもんな。なんであんなイケイケなんだろう韓国勢は。

 
 

そうね。彼らはリスクを背負うのを恐れない傾向がある。日本人はリスク嫌うでしょ?アメリカではまったく韓国勢の方がビジネスは強いわね。でもそれには理由があってね・・

 
 

うむ

 
 

彼らは移住してきて、英語もあまりしゃべれないの。だから就職するっていうのがすごく難しい(日本人よりも)。アメリカで生きていくには銀行から融資を受けてお店を買い取って自分の力で生きていくしかないの。

 
 

なるほど・・やはり不遇な境遇にある人間ほど底力は大きいか・・

 
 

 
 

現場からは以上です!