スーパーカーが買える仕事に就くということ

「なんの仕事してるんですか?」

たまに辰巳で声をかけられる。希望に満ちた、車好きな若者たちに。
そして、自分や仲間の職業を告げると、「やっぱりなー」的な反応が返ってくる。

自分たちもスーパーカーに乗りたい。なるべく早く、若いうちに乗りたい。

ただ、どうすればそれだけの財力・信用力を手にすることができるのか。テレビで見る芸能人や、大企業の社長、弁護士、医者、不動産王、宝くじ当選者。なんとなく想像はつくかもしれないけど、身近かというとそうでもない。そして告げた仲間たちの職業も遠く感じたと思う。故の、ちょっと残念そうな表情の「やっぱりなー」。

じゃあ、若くしてスーパーカーを走らせる夢、Valentinoのスタッズ入りヒールを履いた謎の美女を助手席に乗せ、表参道で通行人の羨望と軽蔑が入り混じった視線を独り占めする夢は手に入らないのか。そしてその先にある、さらなる高みを見せてくれる、「尊敬できる大人」との出会いは成就しないのか。

そうは思わない。

新社会人の頃感じた違和感

 
時は遡る・・・。
 

社会人2年目。久々に会う同級生と酒を酌み交わししつつ近況報告。そして給与の話になる。外資系コンサルの自分の報酬は、同級生と比較してかなり高いものだった。たった2年で、この差である。優越感を感じると同時に、強い違和感。これはなんなんだろうか。

というのも、別に自分がまわりの同級生と比較して特別優秀だという意識はなかった。なのに報酬は全然違う。そりゃ昼も夜もなく働いたし、お客さんから高い単価に見合うだけの期待とプレッシャーは受けていた。でも、新卒2年目で同級生と倍以上の給料の差がついてしまった。なぜか。
はっきり言って、これは入り口の違い。つまり、入る業界や職種、会社によって報酬が何倍も違ってしまう。

どれだけ利益を生んでる?

じゃあその報酬の差は何で生じるのか?

結論から言うと、どれだけ多額の利益をあげられたか、ということ。

当たり前の話だけど、月に30万の売上で報酬を50万もらえるわけがない。しかも、自分の人件費以外に間接部門(経理・総務等)や販売管理費(広告費、家賃、交通費等)も税金もかかったりするので、余計出せない。当時の自分(2年目〜3年目)のクライアントへの請求額は月何百万というレベルだった。主要コストはほぼ人件費のビジネスだったので、例えば月50万の報酬もらっても十分会社に利益は残る計算になる。

雑誌などで高額報酬を受け取れる業種として名前があがる外資系金融、不動産、M&Aアドバイザー。
これらの業種に共通して言えるのは、業績が良ければ1人で何億も、場合によっては何百億も利益を出せること。トレーダーが1人で運用益年間100億あげたり、担当した不動産の転売で10億儲かったり、買収案件をとりまとめて仲介手数料で1億あげたり。そういうことが出来る。だから、業績をあげればそれだけ報酬を得ることができる。
まあ、当然その逆のリスクもあり、運用損100億出したり、1件も成約できなかったりすると、当然もらえない。すぐさよなら。

ちなみにコンサルはいわゆる人工単価商売(働いた期間に応じて報酬が払われる)なので、単価の上限がある程度あり、青天井というわけにはいかない。ただ、一部の外資系コンサルはそもそもこの単価が高いので報酬が一般水準に比べてかなり高いのだ。

ここで重要なメッセージは、儲かる業界に行けばいい、ってことじゃない。

重要なのは、報酬は、働いて出した成果に対して支払われるもの、という考えを持つということ。

高額報酬を求めるということ

自分はサラリーマンって言葉が嫌いだ。サラリー(給与)をもらってる人。なんか自動的に給料が支払われてる感がしない?
やっぱりビジネスマン(ウーマン)のほうがしっくりくる。ビジネスをしてる(=結果を出して収益をあげることが命題な)人、的な。

つまり、高額報酬を求めるということは、それだけの貢献をすると言うこととイコール。とはいえ、必ずしも自分の仕事が利益に直結するわけではない。管理部門や企画部門、大組織の1メンバー等自分がどれだけ貢献しているのか正直見えにくいポジションもある。ただ、組織全体としてどういう収益構造になっているのか、自分の貢献がそれだけの収益貢献に結びつくか、を意識しないと、いつまでも道は開けないと思う。

そもそも目的をどこに置くのか。スーパーカーを買うだけの高額報酬を得ることなのか。それとも得て初めて見えるような世界を追い求めるのか。
考えは人それぞれだし、至る過程で考えなんて変化するもの。ただ、山頂から見える景色は、登らないといつまでも見ることができない。そして、その景色を知らなければ、渇望することもなく、幸せで過ごすことができることができるかもしれない。

それでも、自分は登りたい。

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