今日は久ぶりにw124 専門店 blowに足を運びました。

 

ちょうど保管されていたケーニッヒのシフトパネルを発見。これは以前、リペアをお願いしたパネルの一部です。

よく観察すると、下部のシワシワが広がっていました。

時間の経過とともにクリアが痩せていく事が分かりました。

ここで、「もしや!」と思い、寝かせているケーニッヒ車両に駆け寄ります。

 

うへぇ・・これはショック。

シートアジャスター部の長いウッドパネル4枚すべてに浮き、クラック、うねりが発生してしまっています。

 

ク、クラック・・なんてこと・・。

 

うねりが視界に飛び込んできます。

 

浮きも・・。気泡でしょうか。

 

このパネルはもっとも目に付く部分でもあります。フラットさが失われてしまいました・・

これはもはや・・ウッドではなく、劣化したシール・・。

 

スグさま職人さんに電話で状況を連絡しました。

いろいろお話をさせてもらいましたが、結果的に、
 
 

ウッドパネルのリペアを諦めました

 
 

もちろんすべてやり直しすると言って頂けましたが、

ボクの判断でこれ以上の取引は打ち切る事にしたのです。

その理由を端的に述べておきます。

 

■時はカネなり。時間とコストをこれ以上かけられなかった 
ここ最近はケーニッヒに時間を割けるような生活ではないのが現状です。
ウッドパネルをやり直しする場合、またドアパネル脱着を依頼する必要があります。もちろんタダで人を使うわけにいかないので、ある程度の工賃を見る必要がありますし、メカニックに梱包発送までお願いするワケにもいかないので、作業はボクが行わなければなりません。数十点に及ぶパーツを梱包して送付するのは実に骨の折れる作業です。貴重な時間を相次ぐ不良品に注ぐ余裕はありませんでした。

 
 

■品質が担保されない 

例え補修してもらうとなっても、現時点、多くのパーツで浮きやクラックが発生しているワケですから、また同じような状況に陥る可能性は否定できません。その時にまた脱着コストをかけ、内装ドンガラ状態で1ヵ月2ヵ月過ごすのはモチベーションを維持できる自信がない。

 
 

■不安感の増大 
もし、今回のリペア不良が初めてであれば、喜んで全補修を依頼していたと思います。しかし残念ながらこれが初めてではなかったのです。

 

初回納品時の不具合。エアキャップの跡がクリア層を侵食してしまっておりました。

 

初回納品時の時点で今回と同じようなクラック跡が確認されていました。

 

これは縦線のクラック。

 

これはエアコンパネル部のうねり。

 

これもうねり。クリア痩せが原因でしょうか。詳しい事はわかりません。

これらが初回の不具合でした。当然すぐさま再リペアを施してくれましたので事なきを得たのですが、若干エアキャップの跡は今も残ったままです。まぁ、あまり神経質になってもしょうがないのですが、ウッドへの熱意が薄れたのは事実です。
 

またウッドパネル以外にも、

 

エンジンヘッドカバーの結晶塗装を以前お願いしました。

 

しかし仕上がりにムラがあるように見えます。

 

こういった部分も。ボクは塗装に関しても素人で、ある程度は致し方ないのかなと自分を納得させようと思いましたが、

 

このように、カバー裏面まで塗料が侵食しているところを見て、「多分、この品質が限界」と判断しました。

 

これはリペアを依頼したメーターパネル。黒塗料が拡散してしまっています。でも見えない部分だから気にしすぎないようにって自分に言い聞かせました。

 

ヘッドカバーはボクの中でこだわりが強かったので、この品質には納得できず、採用には至りませんでした。

メーターパネルも特に気にしていません。ボクがもっとも気にかけているのはウッドパネルだったからです。

しかし今回、そのウッドパネルで再びリペア不良が発生。ここまで来るとさすがに技術への不信感を持つように。信用欠如した状態で更に再投資(脱着コストをかけ、梱包発送までの手間暇)に踏み切れなくなってしまった。そういうことです。

 

最後まで誠意を持って、再リペアを申し出てくれた職人さんの熱意には感謝です。
もしかしたらボクは多くを求めすぎてしまったのかもしれません。違う人から見れば、「相場より安価であれば妥協も必要。」それも正しい。

しかし、ウッドパネルリペアは、クラック補修の意味も含まれています。にも関わらず成果物にクラックや波打ちが繰り返し発生している現状、そもそも取引が成り立っていないです。
ボクは何に対してお金を支払ったのか分からない状態に陥ってしまいました。

キャラットウッドはこだわりが強く、期待も大きかったです。しかし幾度となく押し寄せる落胆の波に、レストアの情熱ごと流されてしまいました。

もちろん職人さんはとても良い人です。しかし仕事は仕事。成果物の評価は個人的な関係とは別できっちりする必要があります。

最初は感情任せにクレーム電話を入れてしまいました。大人気なかったですし、反省しております。その後気持ちを落ち着かせ、職人さんに再度連絡を行いました。

今までブログ上で紹介してきた手前、良い事だけを書くわけにはいかない。中止に至るまでの経緯をブログで報告させてもらうことと、投じた費用はボクの損失扱いにすること。を伝えさせて頂いた上で、
これ以上の取引を打ち切る事を決定しました。
ボクはこれから、プロのウッドリペア業者を探し、すべてゼロからやり直す必要があります。

最後の最後までケーニッヒを自分のクルマのような目で見てくれた気持ちに感謝を伝えたうえで、「お互い今回の事は忘れて、先に進みましょう」と最後にお伝えさせて頂きました。たくさんの良い時間をありがとうございました。

 

成果物の何一つも採用には至らず、お金だけが出ていってしまったこの現状、とてもツライです。それでも今回、再々補修はお願いせず、損失扱いにした事は、妻マッキーと相談して決めました。
その理由は「これ以上落胆した気持ちを味わいたくない」に尽きます。精神を消耗したくないんです・・。お金より気持ちの問題ということです。

時間とコストの損失は大きいですが、それに固執して立ち止まってしまうことは長い目で見ると良くありません。損切り、関係清算は早めに。気持ちは常に前向きに。ダメなら次へダメなら次へ。さぁて完璧な仕事をする業者を探す旅に出ましょう!

今回の取引で、多くを学びました。ウッドパネルリペアは失敗に終わりましたが、ボクの反省点は多々あります。そこらへんの分析は以下の記事でまとめました。