例えばw126。


腰下をガードするアンダーカバーがないねん。設計時点からないねん。ここにケーニッヒの極太タイヤがせっせと道端の小石拾ってはエンジンルームに投げ込んでくんねん。それが運悪く高速回転するラジエターファンに当たっちゃうとどうなるか。六本木交差点で立ち往生するんのよ。

 

じゃぁアンダーカバー欲しいなぁ・・って思うじゃん。んでどうせなら・・軽くて頑丈なカーボンで作ってみたいって考えるの、これ人類の常識じゃん。

 

んでな、スパカ仲間にはいろんな事やってる人おんねん。オーナー連中ばかりだから電話一本で直談判成立よ。イージーだよ。今回頼ってみたのは彼。

まぁーとにかく現行スーパーカーばっかり持ってる奴でね。ランボルギーニのハイパーカーもオーダーしてんねん。ドセレブだけど俺らがお茶するときはサイゼリアだけどな。

 

w126のアンダーカバーをヌメヌメカーボンで作ってくんろ。そう言ってみた。そう伝えれば1週間後には届くだろうって。でも・・・

採寸は?CADデータは?型代結構するけどいい?

お、おぅ・・そこまで考えてなかったわ・・。そもそも型ってなんだよってな。彼は聞くと細かくオレに説明してくれる。

 

例えばこういうカーボン製パーツを作るために、

 

こういう形の元となる”型”が必要。この型を作るのに結構コストがかかるとな。いやまぁ、なんとなく分かっちゃいたけどやっぱ大変なんだなモノづくりって。

 

でも、彼からカーボンの板を安く売ってるとこを教えてもらった。そこで調達してカットすればいいんじゃないのかって。なるほどね。いずれにせよ型取りしなきゃいけねえな。どうやって型取りすればいいんだろうな。彼が型取りしてあげてもいいよって言ってくれたんだが、なんでも数千万もするレーザースキャナ持ってくるっていうんで、いやオレのケーニッヒにそこまで価値ねえよってご遠慮させてもらったよ。しょうがねえ、オレができるとしたらダンボールだな。ダンボールをせっせとバンパー下に当ててサインペンでなぞろうかな。一人じゃ無理だな、そうだな、さすがに整備士免許持ったメカのK平氏にダンボールにサインペンなぞるの手伝ってって言うのも気が引けるからな、やっぱイソップだな。あぁそのためにはリフトが必要か。でっかいダンボールとサインペン持った奴にリフト貸してくれる業者なんていねえよな。あぁ・・諦めそう・・

でも彼は言ったよ。「大抵の人は頭で考えて諦めちゃうんです。失敗していいんです。まず作ってみようとする行動が大事です。」なるほどな、やっぱスパカごろごろ持つ奴の言葉は一般のそれとは重みが違うぜ。うなだれるオレに、だから協力できる事はなんでもするって言ってくれたよ。ありがとな、でもw126に型代まで投入する価値感じなかったわ。しかし派手なスパカオーナーがイケイケのゴロツキだって思ってる人多いっしょ。実際はめちゃくちゃ素直でいい人ばっかりだよ。余裕ある人は心がおおらかで優しい言葉を使うんだよ。今度普通に話しかけてみ。ちなみにオレは余裕ないからおどおど来られるとおどおどしちゃうからな。