- 歴史的な事態を記録しておくための日記 -
 
緊急事態宣言が出されようとしている。妻マッキーからの電話で眠りから覚めた。気が重い。シャワーを浴びて少し気分はマシになった。愛犬セナのうんちが廊下に転がってた。世話は娘イッチーの担当だ。片づけるよう指示を出した。しかし娘は気にもせず家を出た。今日は学校だ。1時間だけの新しいクラス発表。娘にとってはこの先1年、どんな友達と、どんな先生と過ごすかが決定する大事な瞬間だ。未曽有の事態でも子供は目の前の事を最大限楽しもうとする。

出勤した。会社は至って平常だった。新卒勢が固まって食事を摂っているところ見ると、もっと危機意識を植え付けねばならないのか、それとも平和なまま時を過ごさせるか、少し悩んだ。部屋に入り窓を開ける。PCを立ち上げ、LINEを開いた。たくさん未読メッセージがあった。

スパカ仲間のK間氏としばしやりとりをした。コーンズが200万円引きクーポンを配っていると知った。新車適用かと思ったら中古車適用だった。こういう状況下では各社なにかしら痛みを負うのだろう。

スパカ仲間で結成されるLINEグループを覗いた。フェラーリの値落ちに言及されていた。鉄板だと思われるフェラーリの特別車も数百万単位で値が落ちているらしい。この状況下では何者も安全資産にはならない。そう思った。ある意味ボクの中で神格化されていたフェラーリへの意識はより一層薄くなった。むしろ値が下がり続けるアヴェンタドールに意識がゆく。既に世界限定と謡われたモデルが10台以上市場に転がっている。ここまで下がったら買ってもいいかも。でも先行きの見えない経済を思うと、そんな思いはかき消された。こういった状況でもK間氏がオーダーしたフェラーリ特別車は海の上。順調にオーナーであるK間氏目掛けてやってくる。彼は厳しい厳しい(経済的に)と言いながらも、その口調からは余裕が感じられる。一度経済的に突き抜けた人間は、そう簡単な事で落ちていかない事をボクは知っている。彼はどうなろうとも裕福なままだろう。

ミート君とやりとりをした。彼はボクと似て臆病だ。だからこそ理論で武装をし、最悪の事態に備える。彼はあらゆる情報を抑えている。ボクはいつも彼から情報を調達する。ボク自身で情報収集をするより彼に聞いた方が100倍的確だからだ。彼は経済が落ちるのは一瞬だが、回復は緩やかだと言った。耳が痛い。コロナが収束しても、V字回復すると予想しているボクとは正反対の意見だ。もしそうならいろいろ対策を見直さなければならない。

スパカ仲間のクロちゃんと話をした。彼は大手報道機関の出世街道をひた走るエリートマンだ。コンシューマーよりの広告予算はかなり厳しいものとなっていると聞いた。やはり景気悪化の打撃を受けるのはコンシューマー(一般消費者)に近しい業態からというのは定説のようだ。飲食、サービス、仕事帰りの歩いている人をターゲットとする業種ほど影響は甚大で、そして初期にやってくる。実に切ない。BtoB(企業間取引)は未だ堅調だが、それも決算後にどういう予算組みがなされるかが問題だと。大手界隈の予算が縮小されれば、中小企業に影響ないわけがない。経済はすべて連動している。彼にもコロナ収束後の動きを聞いた。ミート君と同様、緩やかな回復だろうと言った。やれやれ・・。

役員Hと話をした。彼は終始落ち着いている。頼もしい存在だ。もろもろ検討したが、やはり在宅ワークに踏み切ろうということになった。しかし一部の人間だ。ボクの会社は様々なプロジェクトを抱えている。中にはリモートワークのための環境を提供する仕事もある。リモートワーカーのためのサポート業務従事者がリモートワークすることは難しいのだ。金融システムを受注しているチームもある。彼らもリモートワークは難しいだろう。セキュリティ体制が厳しい金融システムはワーカーの自宅から金融ネットワークに接続して作業をすることはできない。例え緊急事態宣言がなされようが、社会インフラは稼働し続ける。その事実は在宅できない人間がかなりの数に及ぶ事他ならない。オレも叫んでみたい、在宅!補償!

こういう時こそ社長はリーダーシップを!と書いた記事を見た。とても白けた。こういう時こそ、経営陣はさっさとアタフタする。どうせアタフタするのに飽きたらドシっとするんだから。かくいうボクも徐々にアタフタに飽きてきた。ここ最近、アタフタするのが仕事みたいなもんだった。もはや先を見据えた対策など無意味。何か事態が急変すれば粛々と対応する。それしかないけど、それが一番いいのではないかとも思っている。

子供を塾に行かせる妻マッキーから連絡が来た。ママ友の一部は地方に子供を疎開させる動きのようだ。別荘を持つ人もいれば、ホテルを長期間借り切る人もいる。アッパー層の多いエリアならではの動きだと思う。一瞬ボクも子供を疎開させる事を考えたが、やっぱり無理だ。共働きでは難しい。今は感染リスクを最小限に抑える。それしか手立てがない。

ネオクラベンツ専門店blowのイソップとも話をした。blowはもっとも近しい中古車業界のお店。これからやってくる事態、なんとか乗り切って欲しいと心から願う。彼は電話がならなくなったと言ったが、こういう時でもお客はいるようで、来訪者対応に追われてた様子。そういえば絶版系趣味クルマは不況に強い、そう言ってた気がする。メカのK平氏とも話をした。安定のケーニッヒ整備トークで事なきを得た。とりあえず安心。

今日はこのくらい。明日は何が起こるだろうか。