LA生活の何がストレスと言えば、クルマがないことです。ここまでの長い期間、クルマがない生活は初めてです。買えばよいのでしょうけど、今は中古車が高いと言います。んで実際どれくらい高いか気になるところじゃないですか。早速carmax(米大手の中古車センター)で価格チェック。しかしあまり実感できません。なんだかんだ言って日本と同じくらい?

結局のところ、コレと言って欲しいものもないし、中古車高騰っていう世論に気持ちが流され、完全に購買意欲を失っている状態です。

ファミリーが来ているならまだしも、私一人では出歩くところは限られているし、コンビニ・薬局・スーパーも歩いていける距離にあるので特段困っているワケでもないのです。もちろんクルマがあるに越したことはないけれど。それと、

Uberで賄えてしまうというのもあります。先日はリンカーン・タウンカーに乗りました。とても良いですねリンカーン。重厚感ありました。サスはふわふわでしたけど、アメリカの道路は段差が激しいのでマッチしています。

LAには新旧様々なクルマが走っています。どこもかしこもキレイで現行型だらけの都心と違って、実に多彩でおもしろいです。主流はピックアップトラックでしょうか。トヨタ、ホンダも非常に多いです。それと韓国車のkia、ヒュンダイ。SUVは人気と言われていますが、若干セダンの方が多い気がします。SUVだとジープラングラーは得に人気です。セダンはカムリとか、よく分からないやつがたくさん。マツダ車が北米でバカ売れしていると最近ニュースで見ましたが、ロサンゼルスにおいてはそこまで見かけません。日本では人気のメルセデスも少数派でしょうか。ヨーロッパ車はお金持ち?だけが乗るイメージですかね。メルセデスよりはBMWの方が浸透しているイメージです。最近はメルセデスからテスラに流れているとよく聞きます。現地の人の視点だと、ここ最近になってテスラが急に増えたようです。

ちなみに・・

 

フツーにw124が日常使いされていたりします。

 

あ、ここにも。

 

古いアメ車バンもよく見ます。ダッジラム。私も一時期ダッジラムバンにハマっておりました。ここLAだとアメ車バンはマニアカーというよりは最後まで働くクルマとして使われています。

アメ車は壊れがちなイメージですが、実は頑丈なんですよね。ダッジラムに乗っていた時、故障は一度もありませんでした。電気系統が日本製っていうのもあるのでしょうか。でもアストロはよく壊れました。しかも不動になる故障でした。ま、お決まりのオルタネーターでしたけどね。

日本はよく、白と黒しか選ばないと言われがちですが、米国だからといって派手な色を好むわけではありません。白黒も多いし、シルバーや暗いブルーなど、全体的には日本と変らず保守的な傾向にあるように思います。

それと、クルマに興味がない人でも、理想のクルマ像を持っています。「走れば何でもよい」という感じではありません。このあたりは日常生活において、クルマの代替え手段は存在せず、すべてがクルマ中心に回っているからだと思います。つまり、生きていくためにはクルマを意識せざる得ないということです。

米国で一般的な生活をするのなら、まずは免許とクルマです。米国で運転免許を取得するのは日本より遥かに簡単です。もちろん日本の免許でも運転することが可能です。役所でインターナショナルライセンスが簡単にもらえます。

 

日本で絶対的な人気を誇るミニバン。米国では一転、人気がありません。以前渡米して間もない頃、ミニバン好きだった私は、LAでもせっせとミニバンを探しました。その時にヤングなアメリカ人から「ダサいからやめとけ」と言われました。そういうイメージなんですよね。「お前たちは日本が誇るアルファードを見てもそんな事を言えるのかぃ?」って画像を見せましたが、「・・ないわー」って。

 

うん・・この顔面が米国人に受け入れられるイメージが確かに湧かない。でももし、アルファードが米国で発売されていたら、私は選ぶと思います。あ、いや嘘かも。

 

こうして日本とまったく違うクルマ文化の国にいると、自分の考えもかなり変わってきます。なんでオレ、アルファード乗ってるんだろって。かといってコレが欲しい!っていう思いも沸いてこないのです。完全にニュートラル。そう言ってても前に進めないので、自分なりに整理してみました。

日本でポピュラーなヨーロッパ車はどうか。
となるとメルセデスが代名詞ですね。高機能ですしデザイン性が優れています。でも、メルセデスは90年代車に絞っているので選択肢から除外されます。それに現在のメルセデスは品質にやや難ありと思うのは私だけでしょうか。
走る楽しさを。BMWはどうでしょうか。ええ、以前乗っていました。

X1です。短期間の所有のクセに何度も壊れました。壊れるたびに修理屋に入庫して、生活に支障をきたした事がありました。この時は子供をアメリカンスクールに送り迎えしていたので毎日が不安でした。今日壊れたら学校にいけねぇ・・って。アメリカのスクールは絶対にお迎えにいかないとダメですし。このあたりから、クルマは装備や走行性能よりも、壊れなさで選ぶっていう意識が強くなりました。ヨーロッパ車と決別しトヨタ車に意識が向いた瞬間です。

 

そうです。日本文化とはまったく違う国で乗るクルマは、安定のトヨタが良いです。その中でも重くないクルマが良いです。毎日たくさんの距離を走るには軽いクルマの方がストレスが少ないです。一般大衆向け、道具として最も優れた性能を持つクルマ。軽くて燃費がよくて利便性が高いもの。


トヨタカローラです。そしてハイブリッドが良いです。燃費は大切です。距離を走るので燃費が悪いとコストに直結、そして給油という時間的コストもバカになりません。ガソリンが安いと言われる米国でも、今はガロン5ドル近く。1ガロン4リッターとして見ても、いまだ日本よりは安いですが、米国人からするとべらぼうに高いんです。日本人の私も、アメリカのガソリン高い!って思うから不思議です。人の価値観はその場にいる環境に最適化されていくということです。このカローラは、日本で見ると存在感があるクルマではないですが、なぜかここ米国で見るとカッコイイと思えるから不思議です。きっとカローラなら故障とは無縁でしょう。そして燃費も抜群に良いです。ロサンゼルスの足に最適。でもなんか今は高そうだから買えない。憧れのクルマとして取っておきましょう。

 

しかし私は旧車メルセデスのファンです。いつかはここ米国をケーニッヒで走りたい。その思いに嘘はありません。では例えば、

SLケーニッヒが復活した暁には、輸出エージェントを使って米国に持ち込み、海岸沿いをオープンで走る。なんてどうでしょうか。マニアには最高の体験に間違いありません。

でも、ロサンゼルスのアパート暮らしだと、概ね自家用車が認められるのは一人一台です。一人2台持ちは受け付けてもらえない、もしくは別途車庫代を払う必要があります。となると、思い切ってSLケーニッヒを普段使いにどうでしょうか。残念ながらこれは不可能に近いです。日常使いすると、すぐさまエアロが破損するでしょう。米国の段差が激しい道路には、エアロやローダウンはまったく向いていません。ノーマルセダンであっても、腰下を擦るのは当たり前です。大柄なエアロ、そして低い車高のケーニッヒは日本の整頓された道でこそ走れるのです。でも、日本の誇り高きゲテモノカーマニアとして、やり遂げてみたい気持ちもありますがね。

というわけでロサンゼルスにいるとなぜかカローラが欲しくなってしまったというお話でした。ま、しばらくクルマ無し生活を楽しみます。

あ、そうそう、

NAロードスターは結構な確率で見ます!ミアータ!旧車ばんざい!

 
 

※後日追記
なるほど、米国カローラがかっこいいと思うには理由があったのか。