ガレージリニューアルは土間解体を終えて、内装工事に入った。

壁もまたひどいもので、40年の歴史を感じさせる。

しかしこの壁すべてを剥がして、張替えとなると相当なコストを要するし、そこまでする必要もなさそうだ。単純にこの劣化した壁の上から新たなベニア板を貼り付けることにした。

安いコストを見込んでベニアをチョイスした。9mm厚。しかしガレージ内は水を使うのでベニアだと腐食が早まるかもしれない。そのあたりは塗料の腐食防止材でカバーすることにした。

垂木の位置を決めて手際よく板を貼り付けていく。

一部しか張っていないけど、これが一面に張り巡らされ、その後真っ白な塗装がされる。

一日で片面が張り終わった。見事。

土間が剥がされた状態で、足場が悪い。常に砂埃な舞う中で何日も過ごした。

間髪いれずに塗装が入る。

まずは配電盤から塗る。いくら壁がキレイになってもこういった設備が古いままだと見た目が仕上がらない。妥協なく白で塗装することにした。

錆止めを塗ってから上塗りする。

壁の塗装は私も手伝う事にした。作業は連日深夜まで続いた。

徐々に白が入っていく。ベニアの木目で埋め尽くされた壁を眺められたのはほんの数日だった。

ベニアなので塗料をよく吸ってしまう。しっかりとした白を出すまでに3回塗りが必要だった。

シャッターも劣化が激しい。しかしシャッターは非常に高価なので簡単に交換とはいかない。ここも白で塗装することにした。まずは溜まった汚れを落とす。

塗装したシャッター。白の一度塗りでは素材が透けてしまう。2回、3回の重ね塗りが必要だった。

職人と行った深夜のラーメン。塗料まみれの手でラーメンを食べるなんて初めての経験だった。

壁、天井を塗り終え、残すところ土間の新設だけとなった。劣化した壁は完全にベニア板で隠された。アスベストの防火ルーフも撤去された事で完全にフラットな天井が実現できた。

段々と思い描いていたガレージに近づいてきたように思う。しかしあまりにも白すぎてこのままでいいのかと不安にも感じた。ここまですべてうまくいっているように見えても、実はその逆で各工程でトラブルが発生していた。電気線が切断されてしまったり、解体箇所が足りなかったり。ほとんどの工程に自分も立ち会うようにした。作業が深夜まで続き、翌日早朝からは新たな業者の受け入れが必要だったりで、ホテルに泊まり込む日が続く。

乗った船から降りる事はもうできない。仕上がりまであと少し。やりきろう。