先日っすね、ジュンク堂(大きな書店)に行ったんすよ。わざわざ池袋までクルマを走らせていきました。

ある大学の教授が書いた論文を簡略化した書籍を探しに行ったんですがね、いろいろ目移りしまして無造作にそこら辺の本を読んでみたわけですよ。

すると異変に気付きました。昔は難しい文字だらけの本でもなんら抵抗なく読んでいたんですが、どうしたことか、集中力が続きません。目は大きな見出しばかりを追ってしまう。その見出しに興味がなければスグにその本から離脱し、次から次に目に入った本を手に取ってる自分がいます。

こ、これって・・スマホでネットに溢れるコンテンツをただ消費しているのと一緒じゃねえか・・。右からやってくる情報をただ左へ受け流すだけ。何も有益な情報は頭に蓄積しない。それどころか浅い見出し文にほいほい誘われ、その情報を深堀することなく、また次の刺激的な見出しに誘われ去っていく。あぁ、ボクは・・虫だ。ただ明かりを求めさすらうのみ。そこに思考はない。ただの本能。人が持っていた高度な理性と探求心はどこへ・・。

とてもとても危機感を抱きました。以前自分にはあった集中力が今はない。さっそくミート君と話しました。彼はボクがこの状況を言い切る前に、察したかのように「ボクも同じ状況だ」と言いました。彼とボクの意見は一致していました。

スマホで見るニュース、コンテンツ、ゲーム。少しでも飽きを感じたり、理解できない事があったり、興味を削がれるものがあれば、スグに離脱し、次へ流れてしまう。コンテンツなど無限に近いほどあるわけだから何も一つと向き合う必要なんてないんですね。

自分が求めなくても次から次にネット側から情報をPUSHしてくれる。こういった状況は人から思考力を奪います。ネットがTVを追い抜き、情報量が増え、多様性が増し、ボクらは賢くなったのか。いや、実はボクらは退化しているのではないか。

娘イッチーをカフェに誘いました。一緒に勉強しようぜって。イッチーは喜びました。イッチーはスマホを持たず、普段から鉛筆と共に長時間勉強しているのでむしろボクより一つの物事に集中できています。娘を見て我が振り直す。やはり本にはネットにはない深い情報が込められています。スマホを置き、目の前の活字と向き合えば、知欲が満たされる。それは忘れてはならない人間の喜びの一つでもあるんだなと実感しました。でももぅ、人間はスマホを離れる事はできないのです。スマホの破壊的な依存力は薬に匹敵するんじゃないかって思うほど。大事なのは薬に飲まれるのではなく、適切にコントロールすること。さぁたまにはボクのブログは忘れて、スマホを置こう。