赤坂の街を歩きました。

歩く度に空きテナントが増えていってます。

コロナ前までは活況のあった店

 

歯抜けになってしまったテナントビル

 

老舗も撤退

 

料亭も。

 

さらーっと見てると高単価の店と、外国客が多かった店の廃業が目立ちます。低単価の立ち飲みのような店は繁盛してます。

よく行くお店の中で、もっとも元気の良い店があります。一般大衆向けの焼き鳥屋さんです。むしろ売上は伸びているようです。何故でしょうか。店主と話をしました。

「いかなる状況であっても店を閉めなかった」

と言います。確かに緊急事態宣言中の休業要請時以外は人が出歩いてあろうがなかろうがその店は営業を続けていました。時短もナシです。結構大きい店なんすけどね。確かに人の心理として、足を運んだ時に店が閉まっていると、2度、3度と足を運ぶ気が失せてしまいますもんね。なにがなんでもウチは営業を続ける。そういう意思を感じました。そしてもう一つ。

「店内を全部喫煙OKにしたこと」

が功を奏したようです。これも理解できます。周囲のカフェは喫煙法が改定されてから軒並み喫煙ブースを撤去。スモーカー達の行き場所が街から失われました。その焼き鳥屋は認可を取得して、換気を強化、店全体を喫煙OKにしたのです。時代に逆行したということでしょうか。結果、ランチタイムの人入りは倍増し、満席が続いています。終電過ぎの深夜でも客は入っています。

 

しかし経済はもっともっと悪化していきそうです。今年中に2番底を記録するでしょうか。来年も更なる悪化が懸念されます。

ボクの会社が入居しているビルもまた一つまた一つ、撤退が進んでいます。つい先日は結構大きめの弁護士オフィスが撤退しました。ビルが歯抜けになってしまいました。なんか寂しいです。

IT業界の大手企業の裏話も入ってきます。リモートワーク常態化で相当体力が衰えているように感じます。IT大手は渋谷を中心に立地が良いところにオフィスを構えています。高額なテナント料を払っていましたから、リモート常態化でスカスカになってオフィスを縮小する波は既に来ています。

移転先の誘致で不動産業者も必死です。是非ウチのビルに入居してくれ!ってね。賃料値下げで誘致するんですよ。結果、値下げ圧力が広がり、大型テナントの相場下落が激しいです。でも、おおよそ裏で話している事なので表面化しないのでしょうけど、それも時間の問題でしょう。

更に言うと、ある超大手のIT開発会社は不便なところにある巨大なビル一棟を貸し切ってますが、向こう数年の計画として完全撤退するという噂が流れています。あの巨大ビルがまるまる空きテナントになるって思うと関係ないボクでも恐怖を感じます。

人に関しては、個人事業主の苦境が目立ちます。コロナ前までは良い生活してましたよみんな。事業主は収入が高い傾向にありますから。でも経済が苦境に陥ると比較的早期のタイミングで契約を打ち切られる傾向があります。長年続いた契約が突然打ち切られた。新規契約をまったく獲得できない。そういう悲痛な声が毎日のように入ってきます。

ギグワーカー(単発の仕事を請け負っていく。UberEatsもコレ)も増えました。企業は簡単な業務ならギグワーカーに仕事を投げる事でコストを圧縮することができます。リモートワークが常態化するのなら、企業はわざわざ社員を抱える必要はなく、適宜ギグワーカーに仕事を振っていけばなんとかなってしまうんですねぇ。この流れが止まらないのなら日本の労働市場はアメリカのようにギグワーカーが主流になり、社員の地位が遠のいてしまいます。

企業社員。よく社畜って揶揄されるところもありますがボクは最強のポジションだと思います。収入は安定します。少なくとも明日の仕事がない事に気を病む必要はありません。経営者のように明日の経済を過度に気にする必要もないです。精神の安定は健康的な生活をする上で重要です。継続した収入は生きてく上での基盤です。

日本がアメリカのようになっていく。最近特にそう思います。そうならないで欲しいとも思います。アメリカは厳しいですよ。社員になりたくてもなれない人、たっくさんいます。ギグワーカー、っくさんいます。医療、受けれない人たくさんいます。健康も、教育も、安全も、すべてカネで買わなければなりません。格差、とんでもないですよ。なんとか持ちこたえて欲しいです日本。