今日はケーニッヒじゃなくて、もう一台の黒い奴をバッテリー充電のため動かしてやりました。

40分ほど都内と首都高を回りますた。数週間ぶりでしたけどバッテリーに問題なく、エンジンも一発始動でした。

しかしこのAMG 560SEC6.0 Wide素晴らしいです。M119ヘッドはシュンシュンとよく回ります。そして速いです。トルクもすごい。現代スポーツカーのようにステアリング操作に機敏に反応するという性質はないですが、かといって鈍重でもないです。ボディの一体感が非常に優れているし、低速から高速域の安定感も抜群。このクルマが30年前に作られたと言われるとにわかに信じがたい。

さて、先日レカロシートの装着を終えた白い奴なんですがね。ボクの気持ちの重きはコイツに向いているんですが、いかんせん機関系および足回りの調子が悪いです。なんとかしないと愛が冷めてしまいそう・・このあたりは別途記事にするとして、素晴らしい程度の黒い奴と、中途半端な程度の白い奴の良し悪しをいろいろ比較してみます。

 

黒い奴のフロントマスク。SEL顔とSEC顔、ボクの予想だとSEC顔の方がファンが多いと思います。そこまで強烈な押し出し感もないし、ややスポーティーさを感じれるフェイスが好感度高いのでしょうか。
 

でもボクはSEL顔の方が好きですね。このガンダム感たまらない。ちなみに白い奴に取り付けてあったボンネットマスコットは外しました。もともとついていたのはw124用のマスコット。そもそも形状が違うのでしっかり固定されていなかったんですよね。そのうち純正のボンマスに変えます。

 

黒い奴が持つグラマーな体形。AMGの3ピースアルミも太いものを履いています。かなりの迫力ですね。

 

リアビュー。現代のスーパーカーなどに比べるととてもシンプルなデザインですが、今となってはこの造形から古臭さは消え、新鮮味さえ感じるんじゃないでしょうか。

 

白い方のリアビュー。うん、圧勝。タイヤの太さが異次元。

 

これは白い方の現段階の内装画像です。キャラット仕様の内装はウッドがたくさん使われています。ぶっちゃけクドいです。いかに減らせるか考えたんですけど、無理ですた。ウッドの色あせも進行しており、すべてのパネルを統一感持ってリペアしなければならないでしょう。とはいえレカロCクラシックの導入で相当見違えました。コツコツとリペアを続けていこうと思います。

 

黒い方の内装画像です。ウッドのバランスがとても良いです。こちらには当時のレカロ最高峰のCSEが組み込まれています。画像を見れば分かると思うんすけど、白い方のCクラシックの座面は黒い方のCSEに比べて側面が立っていますよね。よって以下の特徴があります。

白い方のCクラシックはホールド性が高いが乗り降りでやや引っかかる。
黒い方のCSEはホールド性が低いが、乗り降りがスムーズ。

黒い方のウッドはこの通りキレイな状態を保っています。オーディオデッキが当時純正のままっちゅうのがまた良いですね。

 

レカロシートにもう少し言及してみると、

これは白い方についてるCクラシックのコントロールパネル。背もたれ、腰部分のエア注入、エア抜きくらいの機能しかありません。

 

これは黒い方のCSEのコントロールパネル。なんでシートにこんなにボタンが必要なの?

 

ちなみにこれはボクが過去に所有したアヴェンタドールSVJの内装。これね、洗練された印象なのは当然なのですが、各部スイッチや、ドアハンドル、カーボンパネルなどパーツ一個一個に目をやると、大した品質ではないんです。プラスチッキー感抜群。軽量化の意味を込めてなのか、大量生産&合理化の一貫なのか。現代メルセデス、ランボルギーニ、マセラティ、アメ車、ミニバン、軽といろいろ乗ってきましたけど、総合的に見てもネオクラシックベンツ、中でもw126の内装が最もクオリティ高いです。あ、いやw140かも・・

 

更に内装に言及しましょう。

これは2012年に乗っていたネオクラシックベンツもう一台の名車。w124 AMG E60です。

 

その内装です。

リアドアです。

質実剛健、オーバークオリティと謡われているW124ですが、自分が所有した感じだとそこまでガッチリしたクオリティではなかったように思います。各部に薄っぺらい印象はありました。W126より後の時代まで生産が続けられたW124ですが、内装の品質という意味ではSクラスとEクラスの差は明確にあると言えるでしょう。しかしそんなのいいのです。w124 500系が持つオーバーフェンダーは美しいのですから。

 

おっと、脱線したぜ。

 

黒い奴の内装全体図です。560SECのAMG Wideは世界50台くらいしか作られてないという噂です。その中でも最終型にしかないM119ヘッドはM117ハンマーヘッドより個体数が更に少ないでしょう。白いケーニッヒはコツコツと自分で手を入れていく楽しみがありますが、黒きAMGには手を入れること自体が罪のようにさえ思えます。なるべく現状のまま、いかにこの状態を維持できるかが重要です。

 

とはいえ希少性という意味では560SELのケーニッヒエアロも正規物は世界で50セットしか作られていません。このあたりは直接ドイツ・ケーニッヒ社とやり取りをして得た情報なので信ぴょう性は高いでしょう。

白い奴がまとうケーニッヒエアロとアルミホイールはケーニッヒ社より正規物の認定を受けています。黒いAMGと白いケーニッヒ、希少性は変わらずといったところです。が、実は市場価値には雲泥の差があります。

560SECのM119ヘッドは世界的なカーオークションで最近、2500万くらいの落札実績があり、M117ハンマーヘッドに至っては3000万以上の値が付きました。このように世界市場ではAMGの価値は高く評価されていますが、ケーニッヒは所詮一つのカスタムメーカー程度の認識です。この見方はノーマル至上主義のヨーロッパ圏ではより顕著です。更に言うと、560SEC(クーペ)のエアロ&BBSアルミは未だケーニッヒ社より調達が可能なので、プレミアすら認められません。おそらくケーニッヒ仕様車にプレミアを支払って手に入れるのはボクが予想する限り、日本人のみでしょう。

ま、でもこのネオクラベンツはボクの完全な趣味の世界。市場価値についてはどうでもいいっすよ。ってなると、やっぱりボクが心底好きなのはネオクラベンツだし、SELケーニッヒなんだ。

あ、言っとくけどボクは懐古主義者なんかじゃないよ。バブル時代を知らないから、このクルマの現役を知らないんだもの。好きな理由にこの時代のメルセデスの無骨な作りが良いとか言い出すとキリがないけど、デザインとか、雰囲気、そこから見える当時の思想、なんか全部が好きなんだよね。それに、ネオクラギーク達が形成するコミュニティも好きだよ。彼らは来るものを拒まないどころか新参者を手厚く歓迎してくれる。年齢、性別、身分関係なく、素直にネオクラベンツ好きが増える事を喜んでくれるのさ。オレだって、カフェで隣に座ってる奴がw126の話してりゃ、コーヒーおごらせてくれって言うもんな。ちゅうわけで結論。黒いAMGも好きです。でも白いケーニッヒはもっと好きです。