先日は友人のスパカオーナー、M谷氏がボクの新オフィスに遊びに来てくれた。

 

友達では彼が初の訪問。そのままミート君とM谷氏と焼肉を食べに行きました。相変わらずミート君とM谷氏はよく食べる。

 

M谷氏は歴代のランボルギーニ、そしてフェラーリを乗り継ぐ医学系一族。子供の体の事とか質問するとセカンドオピニオンをくれるからめっちゃ彼に助けられてる。持つべき友はやっぱスパカに乗る医師だな。しかし医師にしちゃぁずいぶんと爆音ヤカラ仕様なアヴェンタに乗ってるね。そんなM谷氏、数年前から建てていた家が完成するっちゅうことでミート君とお邪魔してきた。

 

ほぅ。どんだけ靴置くつもりなんだよ。

この家、とにかく立地がとんでもないところにある。官僚や大使館が集まる超高級エリアだ。土地だけで数億はくだらないだろうね。はぁー、スパカ階級では圧倒的にオレは末端だぜ。下見てもキリねえけど、上見てもキリねえわなぁ。

 

これは奥さんの衣裳部屋か。彼の奥さんはとても美人な方で、ここ数年はアメリカに子供を連れて留学しておった。その間、日本でひとりぼっちのM谷氏をオレがせっせと面倒見てやったんだぜ。オレに一部屋与えてくれてもいいよな。

 

やれやれ・・セレブってのは・・トイレを黒にしちまうんだよ・・。

 

やれやれ・・セレブもこじらすと洗面台は玉虫色に輝くんだな・・。

 

洗面台が二つか・・どんだけ大家族かと思ったらうちと同じ4人家族だ。セレブは洗面台が二つ。これ常識。

 

ミート野郎も家は自分で建てたクチ。二人してあれがどうだとか、建築屋がどうだとか語り始める。オレは家を建てたこともないし、家にそこまでこだわりも愛着もないから異次元の会話。あまりに二人で盛り上がるもんだからミート野郎は物置小屋にぶち込んでおく。

 

・・・むしろ快適・・

 
 

まだ未完成だな。しかし「家を建てる」この行為に一体なんの魅力があるんだい?土地に縛られ資産価値は目減りする。管理は自己責任だし、やがて莫大な修繕費がやってくる。家族の状況に応じて部屋を増やすこともできない、かといって手放すこともできない。これこそ負動産ではないのか。

 

家はね。夢なんだよ

 
 

・・・そうさ。自分好みの空間をゼロから設計する。これに意味があるんだ・・

 
 

ふうん。オレには理解できぬのぅ。住む環境を簡単に変えられないのはむしろツライ。隣人がめっちゃ変人だったら逃げることもできないやんけ。

 
 

それでも達成したいもの。それが自分で建てた家さ。

 
 

・・・実際は言うほど縛られてる意識ないし、自己管理も負担に思ったことはないな。そしてなにより・・ボクが変態な隣人さ・・

 
 

更に言うとね、クルマは自宅に置きたいし、賃貸は家賃支払いもったいないし、共用部なんかで気を使いたくない。一軒家はそういうのないだろ。

 
 

へええええ。そういう考え方か。なるほど納得。しかしココ、閑静な住宅街すぎて夜中にアヴェンタを出すのは不可能だな。そこまで考えたんか?

 
 

・・・おう・・今気づいた・・

 
 

ここは屋根裏か。しかし天井が高いな。
 
 

 

しかしこれだけ広いと怖くないか。例えば屋根裏の窓から何かが覗いてたりしたとか・・
 
 

・・・そういう意識はないな。

 
 

きゃぁぁぁー!変な事想像させないでー!

 
 

 

しかし都心一等地でガレージ付きってすごい。最大4台まで収納可能。しかしカネっちゅうもんはあるところにはあるもんだね。ボクは自分が家を建てているイメージがまったく湧かないよ。

 

家の中にエレベーターか・・ビルかよ・・

 

ボクは長くても2年以内に引っ越す生活を続けている。その時その時に応じた広さ、設備を何の気にナシに変われるのが賃貸マンション住まいの良いところだ。どうせずっと日本にいるかもわからないし、家は投資で持つという意識しかなく、どう転んでも家を建てるという選択肢はボクにはない。しかしこの考え方だと、こだわり抜いてデザインし、数年かけ完成させるその達成感を味わうこともできないのだと知った。

ボクがいつか自分の家をデザインする・・うん、LAに建ててみたいぜ。サンセット丸見えの、ガレージにはケーニッヒベンツ!