先日、免許の更新というものに行ってきた。デスク目の前に更新用ハガキを置いていたのに、更新に出かけたのは期限最終日だった。今回からゴールド免許になった。だからわざわざ試験場まで足を運ぶ必要はなく、新宿の免許センターで済む。
都庁に入り、長蛇の列の最後尾に並んだ。と思ったらあっという間に私の後ろにまた長蛇の列ができていた。長期戦を覚悟したが、意外にも順番はスグに来た。難しい事は何もない。番号順のカウンターで淡々と処理をしていくだけだ。日本特有のベルトコンベア式の処理プロセスはとても効率が良い。手数料を払って視力検査に並ぶ。肩が凝っていたので目がかすむ。パスできるか不安になった。ガシャンガシャンとCマークが切り替わる。3度言い当てるとあっけなくパスできた。講習は30分だった。指導官が講義を始めるかと思いきや、すべてビデオで済ますと言った。これもコロナの影響らしい。どこまでもストイックな国だなと思う。東京の交通事故死亡者数は減少を続けている。これも厳しい取り締まりの成果なのか。数字を見る限り、クルマに乗っていて死亡するリスクは極端に少なく、むしろ生身で歩いている時の方が大きい。となると私のように常にハンドルを握る者は加害者側に回る確率の方が大きいということか。身を守るために大きくて重いクルマに乗るのではなく、被害者へのダメージが極力少ない軽自動車に乗った方が良いのではないかと思った。
講習が終わり、ゴールド免許を受け取った。左上には自分が映っている。前の免許証と今の自分、あまり変わりないと思うようにした。それもSKⅡのおかげだと思うことにした。色がゴールドになったからと言って何か感じるものはなかった。
都庁にあるタリーズコーヒーでパスタを注文した。ひと仕事した後のシラスパスタは最高だ。ミュートにしていたLINEを確認する。blowから鈑金入りしているケーニッヒの悲惨な状況が送られてきた。そっとLINEを閉じた。そうは逃がすまいと入電。これは高くつくぜと言い放たれた。やれやれ、好きだからとは言えここまで手を焼かすならケーニッヒなど捨ててしまおうという考えもよぎる。しかし直近の業者相場では、そう程度のよくないケーニッヒが1000万近くの値を付けたと聞いた。私の思惑通り、ケーニッヒは他の旧車メルセデスに比べても値上がり率は高い。となれば、この鈑金はコストではなく、投資という見え方になる。幸いにも良い鈑金職人に巡り合えた。ここは思い切る時か。もちろんケーニッヒを手放すつもりはないけれど、気持ちを込めた持ち物は資産価値の高いモノであってほしい。一生クルマ好きであり続けるためには、クルマは資産を増やす存在であって欲しいものだ。
さて、帰ろう。アルファードに乗る。ナッパレザーに包まれ、余裕のトルクでゆったり走る。見晴らしは良く、身を守られている感じがする。わずかな渋滞もACCをONにして身体の力を抜く。いつ乗ってもアルファードは良いクルマだと思う。しかしこれだけの豪華な空間を持て余し、一人ドライバーズシートにいると、虚しくもなってくる。この快適さは、むしろマニュアルの旧車を駆る欲求にも変わる。さぁて。