コロナはこうも人を腐らせてしまうのか

コロナ前はよく行ってた赤坂の料亭があるんですがね。

料理長は一流ですよ。なんとか協会の理事とか学校で講義などもしてるそうです。

お店も繁盛してました。

でも緊急事態宣言後からしばらくお店を閉めてましたね。

今はもう開けていますが、なかなか足を運ぶ機会もないまま今に至ります。

ちょうど先日、仲間内でお伺いしてみました。

誰もいないお店からのそっと顔を出してきた料理長からコロナ前の面影はありません。

あんなに生き生きしてたのに、今はやさぐれ感はんぱないです。

「調子どうっすか」って聞いても、「まったくダメです」の一言。

緊急事態宣言も明け、少しづつ日常が戻っているのかと思ってましたが、甘い考えでした。

やはりもう元の世界には戻らないのかもしれません。

高級料亭に行こうなんて日がこのコロナまみれな日常に訪れるワケがないのでしょう。

あまり食材を揃えていない。と言われました。

それでも、料理長の味ならなんでもいいと伝えました。

しばらくして料理が出されました。ビーフシチューでした。

もう・・その味にさえコロナ前の面影はありません。デニーズのほうがよっぽどウマイ。そう思ってしまいました。

お店は好調だった日々から一転、閑古鳥が鳴いてしまった。政府の失策かもしれません。国への不満はあるに違いない。

でも、せめて客には職人のプライドを持ってサービスを提供して欲しかった。

一流の職人が、三流のサービスを提供してしまえばそこで終わり。

例えコロナのせいであったとしても、高額な正規料金を取る以上、今までのサービスレベルを落とすべきではない。

自分の専門分野には高い自信を持っているはずなのに、目をつぶってまで味わいたい料理に高いプレミアを支払ってきたのに。

ボクの目に映る料理長はもはや三流。彼の店にはもう行けまぃ。価格と味が見合ってないもの。なにより店を出た後の満足感がない。

その道一本で生きてきた職人。コロナによって人の動きが停止した事態に抗う事もできず、ただただ落ちてゆく・・。無念よのぅー