皆さんこんにちは。いかがお過ごしですか?

私は以前の記事で米国P&S Detail Productsというケミカルメーカーのパートナーになったとお伝えしました。
そしてついにサンフランシスコにあるP&S本社を訪れました。

ここに至るまで苦しい日々を過ごしました。毎日ビジネス英語の練習に励みました。プレゼン内容もゼロから組み立てました。

チューターに何度もドキュメントのチェックをお願いしました。

ロサンゼルスの洗車場を訪れ、何度も商品検証を行いました。製品知識をつけることは重要です。

 

米国P&Sは60年以上続く老舗ケミカルメーカーです。歴史を持つカンパニーとの交渉は通常のビジネスとはちょっと違います。彼らは私に製品を売る力があるのかではなく、ブランドを守る意思があるのかをきっと問うてくるでしょう。

 

すべての準備を終え、LAX空港からオークランド空港まで飛びます。オークランドはサンフランシスコの隣に位置しています。ここにP&S本社があります。

 

P&Sのキースが迎えに来てくれました。彼はP&Sのキーマンです。彼とはオンラインミーティング上でしか会ったことがありません。これが初の対面です。何度も何度もコンタクトを繰り返し、ようやく彼と会話するまでに1年の時間が必要でした。それほどP&Sというカンパニーは保守的です。そこから更に1年、こうして出会う事ができました。

 

彼は私をレストランに招待してくれました。そこに続々とメンバーが集まってきます。左からキース、P&S代表のボブ、ラグカンパニーの代表ジェフ、ラグカンパニーのメンバー、ジョン。この他にP&Sの製品を開発しているデイブも加わりました。
ラグカンパニーという会社は、世界的な知名度を誇る洗車用マイクロファイバーを販売している会社です。主に米国・ヨーロッパ市場が強いですが、日本でも売られています。本社はアイダホにあります。わざわざ私に会うために駆けつけてくれたのです。

P&Sの中枢となるメンバー全員が日本から来たただの洗車系YouTuberのために集まってくれたのです。これはすごく嬉しい事でした。日本にすごい好意を寄せてくれているなと感じます。

 

それからオフィスでミーティングを行いました。さっきまでの穏やか雰囲気はなくなり、メンバー全員が真剣に私のプレゼンに耳を傾けてくれました。私のプアな英語でも、意味を理解しようとし、深くうなずきます。

 

P&S代表のボブはちょっと違っていました。私にするどい眼光を浴びせ続けていました。私にP&S歴史を背負う覚悟があるのか見定めていたのだと思います。睨まれているといっても言いでしょう。米国人は相手の目を見て話す事を重視します。目を離してはいけません。私も真剣にボブの目を見つめプレゼンを続けました。本当に英語が出てこなくてツラかったです。でも彼らの真摯な態度に助けられました。

 

ミーティングが終わり、本社を見学。全メンバーが常に私を気にかけ、P&Sの歴史を教えてくれました。P&Sは本当に素晴らしい会社です。すごくP&Sが好きになりました。老舗であるP&S社は人とのつながりを最も重視すると言います。

彼はケミストのデイブです。創業者のビルが父で、代表のボブとは兄弟です。P&Sケミカルはデイブがデザインしています。私は彼の大ファンです。技術志向でロジカルに物事を考えます。彼に絶対に聞こうと思っていたことがあります。それが「P&Sケミカルは旧車に対して100%安全と言えるか」です。

彼は「正しく使えば100%安全」だと言いました。私にとってこれはすごく重要な回答でした。これで旧車オーナー達に自信を持ってP&Sケミカルを勧めることができます。旧車に対して安全な調合であれば、スーパーカーはじめすべてのクルマに対して安全とも言えます。

 

彼らは本社内にある店舗を担当しているスティーブン一家です。台湾系アメリカ人です。スティーブンの父がP&Sの創業メンバーのひとりです。息子へ孫へ。P&Sはこうして長い歴史を紡いでいるのです。私が日本のディストリビューターだと伝えると歓迎してくれました。日本へ行きたいと言います。P&Sすべての人がやさしく、人情に溢れています。今まで見た中で最高の会社だと思いました。と同時に、老舗ブランドを背負うという大変さも実感しました。ただ好きってだけではダメです。やらなければならないことが沢山あります。これから私はどうなっていくのでしょうか。

 

すべてのプロセスを終え、サンフランシコの街を歩きました。

 

ブロードウェイを歩きます。最近治安が悪いと言われるサンフランシコですが、普通にしている分には問題なさそうです。にぎやかです。

 

ふと入ったシーフード料理屋。

 

ダメ元で入ったお店なのに、すごく美味しかったです。サンフランシコはシーフード料理が有名ですね。

 

夜も遅くなり、ホテルに戻りました。1日中英語を使った事と、極度のプレッシャーによってシャワーも浴びず倒れるように寝ました。

翌朝。リフレッシュできましたが、まだ前日の興奮が収まりませんでした。どこかフワフワするというか。

 

ホテルはオークランドに位置していたので、サンフランシスコのベイエリアに向かいます。ロサンゼルスに比べると道が汚いです。

 

ベイブリッジを渡ります。

 

サンフランシスコの中心街です。都市ですね。

 

ベイエリアで有名なカフェでコーヒーを飲んで一息つきます。

 

中心街を歩きます。古い町ですがオシャレですよね。

 

のどかです。

 

サンフランシスコの街は急な坂が多いです。ジェットコースター乗ってるみたいです。

 

時間に余裕があったので再度P&S本社を訪れました。

 

たくさんのお客さんがいました。

 

最後に有名なCrab料理を食べます。袋に食材とケイジャンソースが入っていて、混ぜながら食べます。すごく美味しかったです。

 

クルマを返却し、帰りのフライトです。

 

ロサンゼルスに到着です。すごく刺激的な旅でした。

 

P&S社はマフィアのような一面を持っていると感じます。身内を徹底的に大事にして、それ以外は我関せず。このファミリーに入るには中枢メンバーの厳しい審査があります。大事なのは英語力ではなく、パッションです。こういう性質が新規取引を困難にさせるのでしょう。しかし彼らは最後に「お前はもうファミリーだ」と私に言いました。その言葉はすごく重みがあります。何か大きな事を成し遂げたと思いました。
こういうスリル、緊張、楽しみ。サンフランシスコに安息はありませんでしたが、確実に私を成長させました。だからこのロサンゼルスの地は故郷に帰ったという安心感があります。

彼らからたくさんのギフトをもらいました。P&Sとラグカンパニー、この両社が私は大好きです!これからもカーギークスのグレードジャーニー続きます!

 

P&S本社訪問記の詳細を以下のブログでまとめています。
https://decotamin.com/1298